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大激戦!「シューズシェア争い」で見る箱根駅伝…“着用者ゼロ”からアシックス大挽回、“王座陥落”ナイキの巻き返しで「戦国時代」を制するのは?

posted2026/01/13 11:01

 
大激戦!「シューズシェア争い」で見る箱根駅伝…“着用者ゼロ”からアシックス大挽回、“王座陥落”ナイキの巻き返しで「戦国時代」を制するのは?<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根ランナーたちの超高速バトルを支える高機能シューズにも激しい開発競争が。着用者の活躍から最新のシューズ勢力図を読み解く

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酒井政人

酒井政人Masato Sakai

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Yuki Suenaga

 超高速化する箱根駅伝。新記録続出に大きく貢献したのが各メーカーが高機能を争うシューズだ。そのシェア率から「勢力図」を読み解いてみる。一度は着用者「ゼロ」まで沈んだ名門や、数大会前に圧倒的なシェアを誇ったかつての王者はどんなシューズを投入していたのだろう?〈全2回の2回目/はじめから読む

 まずは、第102回箱根駅伝のシューズシェアの一覧を再掲しておこう。

(1)アディダス   35.7%(75人)←36.2%(76人)
(2)アシックス   28.5%(60人)←25.7%(54人)
(3)ナイキ     16.7%(35人)←23.3%(49人)
(4)プーマ     14.8%(31人)←11.9%(25人)
(5)オン      1.4%(3人)←1.4%(3人)
(5)ニューバランス 1.4%(3人)←0.5%(1人)
(7)ミズノ     1.0%(2人)←0.5%(1人)
(8)ホカ      0.5%(1人)←0%(0人)

※右の数字は前回大会
(アルペングループ調べ)

着用者ゼロから巻き返してきたアシックスが2位

 2位のアシックスは2021年大会で着用者ゼロに沈んだが、その後は社長直轄組織「Cプロジェクト」で急ピッチに進められた『METASPEED』シリーズで盛り返してきた。前回は25.7%(54人)でナイキを逆転し、今回はさらに28.5%(60人)まで着用者を増やしている。

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 昨年7月に最新シリーズとなる『METASPEED TOKYO』シリーズを発売。従来と同じくストライド型(歩幅を大きくすることでスピードを上げる)に向けた『SKY』と、ピッチ型(足の回転数を上げることでスピードを上げる)に向けた『EDGE』の2種類がある。ともに前作より15g軽い170g(27.0cm)で仕上がり、エネルギーリターンも向上した。

 さらにアディダスの『EVO 2』に真っ向勝負するような超軽量モデルを投入してきた。それが『METASPEED RAY』だ。重量は129g(27.0cm)で価格は3万3000円(税込)。アシックスの廣田康人会長兼最高経営責任者(CEO)が「我々の新しいイノベーションにより、現時点でいちばん良いものをランナーが買いやすい価格で出せた」と話す自信作だ。箱根予選会では、同モデルを履いた近田陽路(中央学大4)が日本人トップに輝いている。

高校駅伝、ニューイヤー駅伝ではトップに

 絶好調のアシックスは昨年12月21日の全国高校駅伝(男子)で31.3%、元日のニューイヤー駅伝は27.1%でシェアトップを獲得した(※データは株式会社プラチナム調べ)。箱根はトップに届かなかったが、5年連続でシェアを拡大。『METASPEED EDGE TOKYO』を履いた高山豪起(國學院大4)が、7区で区間賞を獲得している。

 花の2区で日本人トップに輝いた山口智規(早大4)、「山の名探偵」と呼ばれる工藤慎作(早大3)、6区で区間記録に3秒差と迫った伊藤蒼唯(駒大4)らが、『METASPEED TOKYO』のプロトタイプと見られるシューズを着用。これをベースとしたものが近い将来、新モデルとして登場することになるだろう。

【次ページ】 新モデルがなかったナイキはやや落ち込む

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