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「正直悔しいですよ」井上尚弥陣営が心配していた敗者ピカソ“判定ならOK”の姿勢…現地記者が聞いた「(中谷戦の件は)申し訳ない…」試合直後に井上尚弥が語った本音 

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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posted2025/12/29 17:31

「正直悔しいですよ」井上尚弥陣営が心配していた敗者ピカソ“判定ならOK”の姿勢…現地記者が聞いた「(中谷戦の件は)申し訳ない…」試合直後に井上尚弥が語った本音<Number Web> photograph by Naoki Fukuda

12月27日、井上尚弥vsアラン・ピカソ。サウジアラビア現地記者が見たウラ側

 KOを逃したことについて「正直悔しいですよ、そこは。期待にこたえられなかったのは非常に悔しいですし、自分も正直倒したかった気持ちは強いので」と率直な気持ちを明かした。

 倒せなかった理由を問われると、「これがボクシングですからね。噛み合う、噛み合わない、その中で倒すことができるか、できないか、というのはこれからもあると思う。その中で今後、倒し切るというところを一つ課題として磨いていきたい」と説明。この日のボクシングを「まあ気持ちですかね。集中力であったり、そこが今ひとつ体と一致していなかったというか、そこですかね。自分のやりたいボクシングと気持ちが全然一致していなかった」と首を傾げた。

「誤解を与えてしまったかもしれない」

 内容はさておき、井上と中谷がともに勝利したことで、来年5月の東京ドーム対決に大きく前進したことは間違いない。試合前日、井上が来年5月、中谷ではなく日本人男子選手初の5階級制覇をかけてフェザー級王座に挑戦するという情報が流れたが、これに関して両選手は次のようにコメントした。

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 井上より先に会見した中谷は「僕自身はパウンド・フォー・パウンド、ナンバーワンになる、この階級で世界チャンピオンになるという目標があるので。井上選手と戦えないとなったらさみしさはありますけど、その目標はブラさずにやっていきたいと思います」と語った。

 フェザー級進出情報を計量後の取材でメディアに明かした井上は「誤解を与えてしまったかもしれない」という顔でこう説明した。

「今日お互い勝って、そりゃもうやりましょうよと。自分としてもやる気持ちは十分あります。自分から呼びかけてますし。ただ、そういう話(フェザー級タイトル挑戦)がサラッと入ってきたのであの場でそういう話をサラッと言ってしまったらウワッとなって(笑)。ちょっとかき乱してしまって申し訳ないです。もちろんフェザー級もがんばります、それは5月じゃなくて」

 やはりこのままいけば来年5月に東京ドーム対決という流れは間違いなさそうだ。今回の試合は両選手ともに最高の出来ではなかったが、それがかえって良かったのではないかとも思う。いい試合のあとは悪い試合、というのはよくある話で、悪い試合のあとは修正点も見つけやすく、好パフォーマンスが期待できるからだ。

 特に中谷がどう立て直すかが注目だろう。「中谷はスーパーバンタム級で井上の敵ではない」。そう思われてしまったとしたら、それは中谷にとってこの上ないモチベーションになることだろう。

 今回のイベントを主催したサウジアラビア総合娯楽庁のトゥルキ・アルシェイク長官は試合後、自らのXで「来年前半、井上と中谷の試合を見に日本を訪れるかもしれない」と投稿した。2026年、世界中のファンが両雄による歴史に残るファイトを期待している。

<前編《当日の異変》編から続く>

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井上尚弥vsピカソ試合当日の“異変”「まさかの試合ドタキャン」拳四朗号泣会見も…現地記者が見たウラ側「ラスベガスより調整しやすい」井上尚弥の本音

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