号泣のウラで坂本花織に起きていた“異変”…なぜGPファイナルで“想定外のミス”が起きたのか？「緊張がなくて…」演技後に明かした“ある原因” 

「昨日は情緒不安定なくらい泣いたり笑ったり…」

　迎えたフリーは、でも、ショートプログラムとは違った。

　ミスがなかったわけではない。ダブルアクセルからトリプルトウループ、ダブルトウループとつなぐ3連続ジャンプの1つ目がシングルアクセルになったことだ。スコア上は失敗とはされないが、本来だったら出るはずの得点から下がることになる。

　それでも全体を通してみれば、しっかり立て直してみせた。

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「（ショートプログラムが）終わってからたくさんの人からメッセージをもらって、『花織はこんなもんじゃない』ってたくさんの人に言ってもらえて、こんなにも見守ってくれてる人がたくさんいるのにあきらめちゃだめだと思って。昨日はほんとうに、情緒不安定なくらい泣いたり笑ったりしてたんですけど、今日に持ち越さないように頑張りました」

フリーではミスもあったものの、SPからしっかりと立て直した演技を見せた

ショートプログラムのミスはなぜ起きたのか？

　取材対応中、3位になったことを知ると力が抜けたようにしゃがみこみ、涙とともに「よかった」とつぶやいた坂本は、1日置いて、ショートプログラムのミスの理由も自分なりに分析していた。行き着いたのは、気持ちの面での試合の入り方だった。

「（今回の）ショートは緊張がなくて、6分間練習からようやく緊張し始めました。（11月の）NHK杯では会場入りする数日前からとんでもない緊張に襲われて、それが試合が始まる頃にはちょうどいいくらいになって」

　そのNHK杯では好演技をみせている。

「緊張しすぎて、それを抑える方が自分としてはやりやすいし、ピークを持っていきやすいんですけど」

　緊張がない方がいい。一般的にはそう考えられるかもしれない。でも自分はそうではない。どのように試合に気持ちを持っていくか。その大切さにあらためて気づかされた。

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