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ダルビッシュ有「本当に、いっぱいいっぱいだった」ドジャース世界一の裏で手術決断「ギリギリの状態」右肘で投じた21球“覚悟のマウンド”
posted2025/11/08 11:03
今シーズンは右肘の痛みを隠して戦い続けたダルビッシュ
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph by
Getty Images
パドレスのダルビッシュ有投手が、自身2度目となる右肘手術を受けたことを明かした。40歳を迎える来シーズンは全休が確定という、大きな決断だ。痛みを抱えながら投げ続けてきたレジェンド右腕の今シーズンの戦い、右肘手術が意味するものとは――。長年ダルビッシュの近くで取材を続けてきたMLB担当・山田結軌記者が綴った。〈全2回の前編/後編を読む〉
パドレスに地区優勝のチャンスはあった。そして、球団史上初のワールドシリーズ制覇を期待していいメンバーだった。7月末のトレード期限では、パドレスの将来を担うと見込まれていた若手選手と引き換えに大補強に踏み切った。
しかし、結果は、ナ・リーグ西地区で首位のドジャースに3ゲーム差の2位。90勝を挙げ、ポストシーズン進出を決めたが、第一段階のワイルドカードシリーズで姿を消した。
ダルビッシュ有にとっては、悔しいシーズンエンディングになっただろう。右肘の不安を抱えながら戦い続けてきた。同地区のライバルが世界一の連覇を達成した今、パドレスの傷心はいっそう痛みを増したかもしれない。あるいは、競争心を煽り、巻き返しに燃えているかもしれない。
“ギリギリの状態”だった右肘
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ワールドシリーズが終わった3日後の11月4日、ダルビッシュは右肘の手術を受けたことを明かした。2026年シーズンは全休することを明かしており、復帰は2027年。パドレスとの契約は42歳を迎える2028年まで残っている。

