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「M-1と決定的に違うのは…」“元は芸人出身”異端の落語家が振り返る“落語界のM-1”決勝戦の全内幕…「熱量が結果につながるのは、自明の理」 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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posted2025/11/06 11:05

「M-1と決定的に違うのは…」“元は芸人出身”異端の落語家が振り返る“落語界のM-1”決勝戦の全内幕…「熱量が結果につながるのは、自明の理」<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU

お笑い芸人から落語家に転身し、異例の速さで二ツ目に昇進した立川吉笑。出世の大一番となったNHK新人落語大賞の内幕を振り返る

 だが、結果として吉笑は満点をたたき出し、優勝した。

「上方の3人、それにつる子姉さん、わん丈さんも素晴らしかったので、実際に優勝したときはうれしかったというより……信じられなかったです。審査員の方が違っていれば、また別の結果になっていたかと、本気で思っています」

敗れてなお…落語家として“芯の強さ”を見せたライバル

 実はライバルたちの「落語家としての手強さ」を裏付けるような出来事が、大会後にあったという。

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 現在、NHK新人落語大賞は生中継で行われている。だが、2022年の段階では収録してから放送までに間があり、これが参加者にとって気持ちの整理が難しい期間になった。

「優勝はしました。でも放送が終了するまではそれを公表してはいけない。これは結構立ち振る舞いが難しかったです。本当だったらすぐにでも『番組を見てくださいね』と告知した方がいいとは思っていても、自分の立場ではちょっとしづらいというか……どうしても他の出場者の悔しさが思い浮かぶので」

 ところがふと目にしたSNSで、敗れたつる子がこんなことを書き込んでいたのだ。

《NHK新人落語大賞!!!誠に有難うございました!!!決勝戦の様子と結果は、11/23お昼からの放送です!!6人の落語、ぜひ、ご覧くださいませ!!!》

「これは本当にカッコいいと思いました。姉さんも絶対に悔しいはずなんです。でも、すべてを飲み込んで発信する姿勢が……とにかくカッコよくて」

 落語家としての芯の強さを、つる子の行動に見た思いだった。

【次ページ】 熱量が結果につながる…それは「自明の理」

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#林家つる子

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