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「甲子園出場経験ナシの公立校→ドラフト7位でプロ入り」の選手が…なぜ10年後にタイトルを獲得できた?「プロになったころは全く想像できなかった」 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNanae Suzuki

posted2025/11/02 17:03

「甲子園出場経験ナシの公立校→ドラフト7位でプロ入り」の選手が…なぜ10年後にタイトルを獲得できた?「プロになったころは全く想像できなかった」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

今季、最多安打のタイトルを獲得した楽天の村林一輝。甲子園に縁がない公立校出身、ドラフト指名も7位の下位指名からなぜ飛躍を果たせたのだろうか?

 ストレートの最速は143キロ。遠投は110メートルで50メートルのタイムは6秒2。ピッチャーに加えてショートもこなせる公立校のエースは、2015年のドラフトで楽天から7位で指名された。

プロ入り10年目で…初タイトルを獲得

 それから10年――。

 村林は自身初のタイトルとなる最多安打を獲得し、2年連続で侍ジャパンのメンバーにも名を連ねる。ドラフト7位という下位指名でプロとなった公立校出身の村林は、今や日本を代表するに値する選手となった。

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 絵に描いたような成功物語でありながらも、村林の喜びの表現はどこか淡々としている。

「侍ジャパンに選ばれるなんて思っていなかったんですごく嬉しかったですし、最多安打もプロになったころは獲れるなんて全く想像できなかったんで」

 想像はできていなかったのかもしれないが、村林の今があるのは覚醒でも突然変異でもない。きっと必然であるはずなのだ。

 それは、彼の道程をたどればわかる。村林の「10年目の成熟」までの道のりは、大きく三段階に分けられる。

<次回へつづく>

#2に続く
「考え方ってひとつじゃない」ドラフト7位でプロ入り→10年目で最多安打のタイトル…ある遅咲き選手の“気づき”とは? 本人が明かす「下剋上のワケ」

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