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体操・最年長の杉原愛子26歳、驚異的な“復活金メダル”はナゼ起きた?「じつは“体重マイナス1キロ”の体調不良も」ハッキリ語った“悔しさ”の正体

posted2025/10/29 11:02

 
体操・最年長の杉原愛子26歳、驚異的な“復活金メダル”はナゼ起きた?「じつは“体重マイナス1キロ”の体調不良も」ハッキリ語った“悔しさ”の正体<Number Web> photograph by Getty Images

体操世界選手権・種目別ゆかで金メダルを獲得した杉原愛子

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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 インドネシアで開催された体操の世界選手権で、杉原愛子(TRyAS)が日本女子史上2人目の種目別ゆか金メダルを獲得する快挙を成し遂げた。

 26歳の杉原は16歳だった2015年に世界選手権初出場。今回は2019年以来6年ぶり5度目の出場で、種目別平均台でも銅メダルという驚異的な活躍だった。2度目の五輪出場後に一度は競技を引退しながらも、自身初の金メダルに輝く異例の復活劇を演じられたのはなぜか。

「男女を含めて最年長のわたし」

 快挙から2日後の10月27日にインドネシアから帰国した杉原は、都内で行われた日本代表の世界選手権報告会見に出席。大会のマスコットキャラクターをあしらったユニークなデザインの金銀メダルを首から下げ、「今回、男女を含めて最年長のわたしが世界選手権で花を咲かせることができ、年齢関係なく長く競技が続けられることや(競技を)一区切りしても戦えることを証明できた。ジュニアの選手たちに良い刺激になったのではと思う」と、とびっきりの“愛子スマイル”を見せた。

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 大会では個人総合予選、個人総合決勝、種目別決勝と、ゆかの演技を3度行ない、尻上がりに点数を伸ばした。

 予選は演技の難度を示すDスコア5.7、実施を評価するEスコア7.666、合計13.366点(全体5位)。

 個人総合決勝ではDスコア5.8、Eスコア7.866、合計13.666点(全体1位)。

 種目別決勝ではDスコア5.8、Eスコアは全体でただ1人8点台に乗せる8.033、合計13.833点(全体1位)。

 3演技の採点結果から分かるのは、演技をする度にEスコアを約0.2点ずつ上げていった抜群の修正力だ。

【次ページ】 金メダルを生んだ“ターニングポイント”

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