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「モリヤス監督、10点満点で8.0」日本代表ブラジル撃破に高採点ブラジル人記者が“あえて苦言”「パラグアイ戦は…」「まだ世界トップ級が不在」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2025/10/17 06:02

「モリヤス監督、10点満点で8.0」日本代表ブラジル撃破に高採点ブラジル人記者が“あえて苦言”「パラグアイ戦は…」「まだ世界トップ級が不在」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

後半の鮮やかな采配でブラジル撃破を導いた森保一監督。日本通ブラジル人記者も高く採点した

「負けなくて本当に良かった、という内容の試合だったね」

――この試合で、日本で目立った選手、物足りなかった選手は?

「佐野が中盤を広くカバーしてボールを拾いまくり、なおかつ攻撃の起点ともなった。この試合のMVPで、彼の奮闘がなければもっと失点していたかもしれない。鈴木も、1対1でよく頑張った。伊東も精度が高いクロスを供給した。最終ラインの瀬古と渡辺がマークを外した場面が少なくなかった。田中は運動量が少なく、攻撃面での貢献も物足りなかった」

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――パラグアイ、ブラジルとの2試合を通じて評価を高めた選手は?

「2試合を通じて攻撃の核となった伊東と安定した守備を見せた鈴木淳之介、パラグアイ戦で素晴らしかった佐野の3人。佐野と鈴木淳は、それぞれのポジションにおける序列をかなり上げたと思う」

まだ「世界トップ級は不在」であることは事実

――この2試合のチームとしての総合評価と今後の課題は?

「ホームゲームという利点があったとはいえ、冨安健洋、板倉滉、伊藤洋輝、町田浩樹、高井幸大のセンターバック5人、キャプテンの遠藤航、三笘薫らを故障で招集できない状況で、南米の中堅国と強豪を相手に1勝1分の結果を残したことは高く評価したい。ただし、得点5で失点は4。2戦とも2失点したことは反省すべきだろう。

 最終ラインで控えやそのまた控えの選手がプレーしたとはいえ、レギュラーの不在をチーム全体でカバーすることができなかった」

――これからW杯まで8カ月。選手たちに望みたいことは?

「大きな故障をしないように気を付けつつ、クラブで活躍して個人能力をさらに高めてもらいたい」

――日本代表の長期的な課題、問題点をどう考えますか?

「欧州の強豪クラブでプレーする選手が増えたのは素晴らしいが、W杯で優勝するためには、さらに格が上のクラブで主力となり、各ポジションで世界のトップに君臨する選手が必要だ。日本にはまだそのレベルの選手は不在だ。過去のW杯で優勝した国には、必ず傑出した選手がいた。たとえば、2022年大会で優勝したアルゼンチンにはリオネル・メッシがいたし、準優勝したフランスにはキリアン・エムバペがいた。さらに言えば、フランスのようにスーパースターがいても優勝できるとは限らないハイレベルな戦いであることを忘れてはならない」

もし現時点での「W杯開幕想定スタメン」を作るなら

――もし来週、W杯が開幕し、選手全員が万全の体調にあると仮定したら、先発メンバーは誰を選びますか?

「GKは鈴木彩艶、最終ラインは右から冨安か高井、板倉、伊藤か町田、ボランチは遠藤と鎌田、ウイングバックは右が堂安、左が三笘、MFは右が伊東、左が久保で、CFは上田かな」

 サムライブルーがセレソンを相手に歴史的な勝利を収めたとあって、チアゴ記者は饒舌だった。彼の言葉を聞いていると、「この勝利に浮かれることなく、引き続き地道な努力を積み重ねて世界の頂点を目指してほしい」という思いがひしひしと伝わってきた。

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