「駅伝でいい印象がないです…」駒大“次代のエース”は失意…「どこかに驕りがあったかも」出雲駅伝5位から全日本で立て直しへの収穫は？ 

　昨年の全日本で外してしまい、優勝を逃した際、桑田は号泣した。その姿を見た篠原倖太朗主将は、これを糧に強くなるようにと、自らの区間賞のトロフィーを桑田に託し、区間賞を獲った時に返してくれと言って勇気づけた。首脳陣や先輩たちは、桑田に厳しい視線を向けつつも、この状況を打開してほしいと期待している。

　桑田は「体のことを含めて、取り組みを考えて、全日本で使ってもらえるなら区間賞を獲って借りを返したい」と涙ながらに語ったが、果たして全日本、箱根に戻ってこられるのだろうか。

メンバーそれぞれはある程度役割を果たしているが……

今回の出雲でアンカーを務めた主将の山川拓馬　©Yuki Suenaga

　駒澤大としては、3区9位の桑田、5区8位の菅谷希弥（2年）以外は、それぞれ役割を果たした。1区の谷中晴（2年）は区間2位、2区の帰山侑大（4年）は区間2位、4区伊藤は区間2位、6区山川は区間2位だ。チーム成績は5位で、優勝した国学院大には1分15秒の差をつけられた。

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　山川は、表情に悔しさを滲ませた。

「5位という結果は悔しいですし、個人としても突っ込んで前に見えていた早稲田まではいきたかったですけど、できなかった。2年生が3人いる中、4年生がカバーするのが大前提でしたが、自分たち4年生が区間賞を獲れていない。まだ力不足ですね。駅伝はチームなので、ひとりが何かあった時でもみんなで支えるのが大事。もう少し全員が何とかするぞという気持ちを強くもって、やっていかないといけないと思います」

　全日本で期待するのは、昨年、山川がアンカーで見せた激走だ。個々の選手があの走りを見せることができれば区間賞はもちろん、タイトルを奪還するチャンスは十分にある。

驕りがどこかにあった

　藤田監督は、表情が終始厳しかった。

「混戦の駅伝の場合、大事なことは外さないこと。ミスしたところが負けるのは、もう当たり前ですから。レース前はいける感がありましたけど、できなかったのは、チームとしての驕りがどこかにあったんだと思います。

　個人としてもうちは区間2位ばかり。アンカーの山川も黒田（朝日・青学大4年）君に負けましたが、黒田君は（チームが）遅れている状況でも区間賞を獲ってくる。もともと力がありますけど、こういう走りが駅伝でできないと勝ちにつなげられないかなと思います」

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