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[試合後独占インタビュー]井上尚弥「相手は何もできないと確信した」(後編)
posted2025/09/25 09:00
text by

渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Takuya Sugiyama
先述したように、井上は今回、帝拳ジムのホープ4選手とスパーリングを重ねた。デビュー以来、初めてとなる帝拳ジムへの出げいこも実行した。井上がジムワークで最も重視しているのがスパーリングだ。そこには井上ならではの哲学がある。
――今回は帝拳ジムへの出げいこを予定しています。
「13年間、同じジムでやっていたらやっぱりマンネリ化するし、いま何が必要かを考えたとき、出げいこが一番かなと。よそのジムに行って、大橋ジムにいるのと同じ内容のスパーリングができるのか。帝拳の選手、トレーナー、会長が見ている中でやれば、いつもより精度の高いボクシングをしたいし、無駄なパンチをもらいたくないという気持ちもより強くなる。言ってみれば試合感覚でスパーリングができるかなと思っています」
――井上選手はこれまで日本人のみならず、フィリピンやメキシコのパートナーと数多くスパーリングをしてきました。その際、パートナーに「こうあってほしい」と求めるものはありますか。
「ああしてくれ、こうしてくれとお願いすることはないです。だから今回もアフマダリエフに似せてくれとかはない。以前、ジャフェスリー・ラミドが気を使って対戦相手の真似をしてくれたんですけど、ラミド本来のいいボクシングじゃなくなってしまったので、やめてもらったことはあります。いつも通り普通にやってくれと」
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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