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オリンピックPRESSBACK NUMBER
「箱根から世界へ」はまだ遠いのか…世界陸上マラソン“惨敗”の箱根ランナー・吉田祐也が「まったく対応できなかった」国内レースとの違いとは?
posted2025/09/17 11:05
十全の準備で初の世界大会に臨んだ吉田祐也だったが、34位という結果に「言い訳のないくらいの惨敗」と肩を落とした
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
Nanae Suzuki
9月15日、異例の優勝写真判定もあって話題を呼んだ世界陸上東京大会・男子マラソン。日本からは、箱根駅伝経験者たちが出場した。しかしいずれも入賞はならず、それぞれに課題を感じたレースとなった。箱根駅伝から世界への道はつながっているのか? 彼らの言葉と走りから検証した。〈全2回の1回目/つづきを読む〉
「箱根から世界へ」。
金栗四三のこの思いから生まれたのが箱根駅伝だが、今回の世界陸上東京大会の男子マラソンには、第96回箱根駅伝で4区区間賞を獲得した吉田祐也(青学大―GMO)と第98回大会箱根駅伝で10区14位だった近藤亮太(順大―三菱重工)が出場した。
箱根駅伝は、マラソンとの親和性が高いと言える。基本的な距離はハーフだが、実際の練習ではフルマラソンを走れるぐらいの距離や強度の高いメニューをこなしている。そのおかげか、ここ数年、平林清澄(国学大―ロジスティード)、黒田朝日(青学大)など、学生時代からマラソンを走り、結果を出す選手が増えている。
吉田の初の世界大会での厳しい現実
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吉田も青学大4年時、別府大分毎日マラソンで2時間08分30秒をマークし、今回、世界陸上に出場するまでに成長した。
初の世界大会でどのくらい戦えるのか、期待が膨らんだ。
だが現実は厳しく、吉田のタイムは2時間16分58秒。トップに7分10秒の差をつけられ、34位に終わった。

