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「このユニフォームがこんなに重いとは…」世界陸上100mハードルで揃って予選突破…30歳を迎える2人の“苦労人ハードラー”波乱万丈の軌跡
text by

和田悟志Satoshi Wada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/09/15 17:17
世界陸上100mハードルで準決勝進出を決めた中島ひとみ(左)と福部真子。ともに今年で30歳になるベテランだが、いずれも波乱万丈の競技人生を歩んできた
日本選手権を制した田中佑美(富士通)は、日本選手権決勝の朝にアキレス腱を痛めていたという。
結果的に万全な状態で臨めず予選敗退に終わったのは残念だったが、福部真子(日本建設工業)が12秒92で予選5組4着、中島ひとみ(長谷川体育施設)が12秒88で予選6組5着となり、それぞれ組3着には入れなかったもののタイムで拾われて準決勝進出を決めた。
「このユニフォームがこんなにも重みのあるものだとは着るまで分からなかったんですけど、やっぱり日本を背負うというのは、これだけ重いんだなと正直思いました」
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こう話したのは30歳にして初の日本代表になった中島だ。
中学時代から日本一も…苦しんだ「その後」
中学時代に全日本中学校選手権で日本一に輝いた早咲きのハードラーは、その後苦節を重ねながら競技を続け、ついに日本代表に上り詰めた。雌伏の日々も脳裏を過ったのか、日の丸を背負う重みを噛み締めていた。
一方の福部もまた、早咲きながらその後のスランプを経験するなど苦労人である。
<次回へつづく>

