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「今はドングリの背比べだけど」若き名将・徳本一善監督は予選会最高20位の芝浦工大で箱根駅伝を目指す「青学大レギュラー級を2、3人作れれば」

posted2025/09/18 11:08

 
「今はドングリの背比べだけど」若き名将・徳本一善監督は予選会最高20位の芝浦工大で箱根駅伝を目指す「青学大レギュラー級を2、3人作れれば」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根駅伝予選会は昨季23位、過去最高でも20位の芝浦工大。徳本新監督の指導で今季はどこまで順位を上げられるだろうか

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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Yuki Suenaga

今春から芝浦工大駅伝部監督に就任した徳本一善。指導の成果も少しずつ数字として出始めた。箱根駅伝という大目標に向けての視界を聞いた。〈NumberWebインタビュー全3回の3回目/はじめから読む

 7月、網走での学連記録会は、トラックシーズン最後のレースだ。やってきたことの成果を試す大事なレースであり、学生の期末テストのようなものになる。芝浦工大は1年生から4年生まで7名の選手が参加。10000mで2組目の後藤秀波(1年)が積極的なレースを見せ、組6位で29分59秒06と、初レースながら30分を切った。

1、2年が出した成果

 後藤は、時折、笑顔を見せて、こう言った。

「今日は、5000mぐらいから横腹が痛かったんですけど、誰でも出られる大会ではないので、とりあえずラスト1周を上げるのを考えて粘りました。先輩たちはいきなり監督が代わったのでキツいかもしれないですけど、自分は一からのスタートですし、箱根を目指すという環境ですごく恵まれているので、個人的にモチベーションが上がりました。徳本さんについていけば間違いないと思っています」

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 宮本大心(2年)が自己ベスト(29分48秒13)を出し、岩瀬駿介(1年)も30分24秒30で自己ベストを更新した。コース脇には、ひときわ大きく声掛けする徳本一善監督の姿があったが、レース後は、厳しい表情を浮かべていた。

4年生エース格の誤算のわけは?

「3組目に出場した宮本までは、練習通りというか、粘りのあるレースができたと思います。ただ、4組目の内山(壽頼)と横尾(皓)の4年生ふたりはエースですし、その自覚を持たせるために4組目に入れたんですけど、結果は誤算でした。

 でも、彼らの話を聞いたら自己ベスト(内山:28分57秒38、横尾:28分47秒98)を出した時は、俺が今やっている練習よりも強度の高い練習をしていたらしいんです。今のチームは基礎構築のトレーニングが主なので、彼らの強度が落ちてきているのは仕方がないところかなと。基礎構築で上がったところもあるので、そこから強度の高いトレーニングをしていけば元に戻ると思うので、特に心配はしていません」

【次ページ】 基礎の徹底からのスタート

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