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「女子プロ界の榊原郁恵と熱愛!」人気絶頂のドカベンとの疑惑、19歳でハリウッド女優に…ジャンボ堀が明かす、全女に結婚を“ゴリ押し”された秘話
posted2025/10/03 11:00
ハリウッド映画にも出演した元女子プロレスラー・ジャンボ堀さんのインタビュー(第1回)
text by

伊藤雅奈子Kanako Ito
photograph by
L)東京スポーツ新聞社、R)Shiro Miyake
◆◆◆
ビューティ・ペア(ジャッキー佐藤、マキ上田)の人気が日本中を席巻していた1978年に、「フジテレビへ行くと芸能人に会えるかもしれない」という不純な動機で、東京・河田町で実施された全日本女子プロレス興業(以下、全女)のオーディションを受けると、一発合格。弱冠15歳で、172cmの長身。全女屈指の逸材はそのわずか2年後、ハリウッド映画に出演した。
堀 全女がグアムで試合をやるってなったときに、新人だった私だけビザの取得がまにあわなくて、置いてかれちゃったんですよ。そのときにたまたま、アメリカのMGM(米国ビバリーヒルズに本社を構える大手映画会社)がプロレスを題材にした映画を制作するということで、会社にオファーがあって、残ってた私がデカかったから「大きいのがいる!」と応えたと。「よかったな、居残りで」って言われましたよ。そのあと、ミミ(萩原)さんと事務所に呼ばれて、ミミさんは英語が話せるからマネージャーはつけずに2人だけで渡米、と聞かされました。主人公(ビッキー・フレデリック、ローレン・ランドン)がペアだったんで、こっちもペアで、練習から入りました。
17歳でいきなり「ムービースター」に
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――これが、現役女子プロレスラーとしては初のハリウッド映画「カリフォルニア・ドールズ」ですね。1981年に制作されているので、堀さんは19歳あたりでしょうか。
堀 いや、撮ったのは17歳なんですよ。プロモーター役で出てた俳優さん(バート・ヤング)が「ロッキー」にも出てて、そっちがド~ンと先に売れたもんだから、公開時期をずらしたんです。撮影中、ずっと小さいおじさんが話しかけてきてたんですけど、その人がピーター・フォークさんで。
――日本でも放映されていたドラマ「刑事コロンボ」シリーズの主役の。
堀 そう。私は刑事ドラマなんか見てないから、ぜんっぜん知らなくて。でも、さすがMGM。待遇が良すぎました! JALのファーストクラスで行かせていただいて、空港に着いた瞬間は「ムービースター!」って言われて、目の前にリムジンが止まってて。あんなに長い車は見たことがなかったから、乗った瞬間に「あれ? 運転席がないのに、どうやって走るの?」って。
――車内が長すぎて、運転席が見えなかったんですね。
堀 そうなのよ。遠いから、見えない。その足で、グリーンカード(アメリカ永住権)を取る手続きに向かった。ホテルは、ビバリーヒルズにあったスイートルームなんですよ、1人で。


