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強すぎた阪神優勝のウラで…「どっちが勝つ?」日本ハムvsソフトバンク“じつは真逆だった”新庄剛志と小久保裕紀の采配「近藤健介に“1試合3敬遠”も」
posted2025/09/09 06:00
パ・リーグの優勝戦線は大詰めに。ソフトバンクと日本ハム、今季の激闘を振り返る
text by

田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Sankei Shimbun
ソフトバンクと日本ハムの一騎打ちがとにかく面白い。
現在首位に立つソフトバンクが優勝マジックを点灯させて連覇へのカウントダウンに突入しているが、今季のパ・リーグを熱くする頂上決戦が簡単に終結するとは思えない。
2強のこれまでの戦いぶりを見れば、拮抗していることが数字に表れている。
数字は“互角”…一騎打ちの様相に
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1試合平均得点はソフトバンク「3.8」に対して日本ハム「3.7」。チーム打率はソフトバンクが優勢(H.254/F.247)だが、破壊力につながるホームラン数では日本ハム(H88/F109)に分がある。
チーム防御率はソフトバンク「2.35」、日本ハム「2.44」。長丁場のペナントレースを考えればほぼ互角と言っていいだろう。
両チームの直接対決もまた手に汗握る戦いが繰り広げられてきた。
ここまでの22回戦はソフトバンク12勝、日本ハム10勝。交流戦前までは日本ハムが6勝4敗と先行していたが、夏場からソフトバンクが猛反撃。7月1日から8月11日までの間は2度のスイープを含む8勝1敗と圧倒した。しかし、8月22日~24日のエスコンフィールドHOKKAIDOでの3連戦は、ソフトバンクが1つでも勝てばマジック点灯という中で、日本ハムが意地を見せてスイープ返しに成功している。
また、22試合中半分以上の12試合が1点差で決着しており、互いが6勝ずつを挙げている。3点差以内も19試合と接戦ばかりだ。
実力伯仲の両チームが僅差で優勝を争うのだから面白くなるのは当然だ。
だが、近年まれにみる熱いペナントレースになっている理由はそれだけではないだろう。
監督の采配は対照的…どう違う?
ソフトバンクと日本ハムは、それぞれの監督の選手起用や采配、チームづくりの「色」がまるで異なっている。その両チームがハイレベルな中で火花を散らすからこの戦いに見入らずにはいられないのだ。


