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ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
藤浪晋太郎の「制球改善にDeNAのAIやメカニクスデータ班を徹底的に使う」…編成トップの評価は?「彼の影響力はバウアーと近いものがある」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2025/08/02 17:01
一軍での登板も近いと言われている藤浪晋太郎
まずはお会いして、初めてお話をさせてもらいました。どちらかというとマウンドで見る藤浪選手は気難しい人物なのかなと思っていたら、まったくそんなことのない非常に明るい野球小僧だなといった印象でしたね。まあ、藤浪選手のことを知っている人からすれば当たり前なのでしょうが。
ファーム初登板は5球でしたが、マウンド上での立ち振る舞いを見ると、すごく野球を楽しんでいる表情だったのが鮮明に印象に残っていますね。短い登板だったので、その後ブルペンに入るなど妥協がなくて、うちとは相性がいい、野球に夢中な人なんだな、ということはすごく伝わってきました。
——そういう意味ではDeNAとの相性はよさそうですね。
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ええ。素朴で野球が大好きで、人を信じることを恐れない人間性を感じます。
バウアーに似たところがある
——チームにとっても、いい波及効果が期待できますね。
様子を見るかぎり、私が考えていたよりも周りに与える影響は大きいと感じましたし、皆が何とかしたいと思わせる人柄ですよね。そこにいるだけで勝手に皆が影響を受ける人っているんだなって、ある意味、トレバー・バウアー選手と近いものを感じました。
あれは多分、天性のものなのでしょうね。うちが散々やられまくったあの投手が、青いキャップを被った姿を見たときは、正直ぞわっとしましたからね。戦力としての期待値も高いですし、今後一軍でどのようなピッチングを披露してくれるか楽しみです。
——藤浪選手をはじめ、新加入した選手たちも一緒になりラストスパートをかけることになります。レギュラーシーズンは残り約2カ月。自力優勝がなくなった今、現場とともになりふり構わずやっていくしかありませんね。
そうですね。少なくとも今回の3選手の獲得で、チーム内はもちろん、ファンの皆さんに向けても「我々は最後まで諦めることはないんだ」という意思表示をしました。後半戦も厳しい戦いがつづいていますが、私から見るかぎり、少しずつ去年のポストシーズンのような、俺たちは一丸となってやるんだといった空気が醸成されてきているように感じます。これは定性的な言い方だし、根性論みたいになりますけど、結局最後はそこが我々の足りないところですし、そこをずっとひたすら突き詰めるような問いかけをしていきたいと思います。なんとか結果に繋げたいですし、そうなるようにと信じています。
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