ドジャース一筋の左腕に新たな勲章。日本人投手へ引き継がれる「エース道」。

　超満員の地元ファンが総立ちで祝福する中、偉業の喜びを分かち合うために、試合が止まった。ドジャースのクレイトン・カーショーが7月2日、史上20人目となる通算3000奪三振に到達した。英雄だけに許された空間で、37歳のベテラン左腕は、同僚らと次々にハグを交わし、スタンドで見守る家族へ投げキッスを送った。

「本当に特別だったという以外に、言葉は出てこない」

　'06年ドラフト1巡目でドジャース入りし、'08年にメジャーデビューを果たした。ひと足先にローテ入りしていた黒田博樹が「すごいヤツが入ってきた」と太鼓判を押した。瞬く間に先発の柱となり、ドジャース一筋で数々の記録を積み重ねた。サイ・ヤング賞3回をはじめ、最多勝3回、最優秀防御率5回、MVP1回を獲得するなど、18年間にわたり、トップレベルで投げ続けてきた。