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「2度目のチャンスでダメなら、次は難しい」DeNA21年ドラ1小園健太“背水”のプロ初勝利翌日に激白!「(松尾)汐恩を信じて、死ぬ気で投げました」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNumberWeb
posted2025/07/14 11:03
4年前のドラフト1位、背番号18という期待に応えるため、まず第一歩を踏み出した小園。プロ初勝利の翌日にインタビューに応じてくれた
「一軍での先発を言い渡されたのは、(トレバー・)バウアーが登録抹消された29日の日曜日でした。僕は火曜日にイースタンで登板予定だったので2日前調整をしていたんですけど、お昼ご飯を食べているときにコーチの方から連絡が来て……正直、もう少しかかると思ったので、びっくりしたんです」
チャンスは突然訪れるものだ。小園は身支度をして登板2日前の7月1日に横浜スタジアムで戦うチームに合流した。昨年とは異なり、早くからチームに帯同されたことで、緊張感を漂わせながらも、ゆっくりと心と体の準備をすることができた。
「火曜日に合流して、水曜日っていうふうに、練習やゲームの流れを掴みながら準備できたのはよかったですね。僕が投げる前日は、先発の(石田)裕太郎さんがマウンドに上がるまでベンチ横で見ていたんですけど、こういう感じかって想像できたのも大きかった」
「(松尾)汐恩を信じて腕を振っていく」
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バッテリーを組むのは、昨年のデビュー戦と同じ松尾汐恩だった。松尾自身、この1年、ポストシーズンも含めさまざまな経験をしてきている。小園の松尾に対する印象も以前とは違っていた。
「ファームでも2試合組ませてもらったのですが、今年の汐恩は安心感があるというか、ピッチャーを引っ張る力が去年とは違いましたね。フレーミングの技術も高くなったし、試合前ミーティングでもアナリストさんを含め、いろいろと情報を提供してくれたので、ここはもう汐恩を信じて腕を振っていこうと覚悟しました」
久々の大舞台にブルペンでは緊張していたが、いざマウンドに立つとスッと気持ちが落ち着いた。いよいよ始まる再びのスタートに、小園はひとり冷静だった。
〈小園の今季初登板の帰趨は……!?/つづく〉

