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米メディア衝撃「オオタニがそうしたいと言った」じつはロバーツ監督もドジャース同僚も知らなかった“大谷翔平の投手復帰”ウラ側…エンゼルス元監督も告白

posted2025/06/21 06:01

 
米メディア衝撃「オオタニがそうしたいと言った」じつはロバーツ監督もドジャース同僚も知らなかった“大谷翔平の投手復帰”ウラ側…エンゼルス元監督も告白<Number Web> photograph by Getty Images

今明かされる大谷翔平の電撃投手復帰、そのウラ側とは

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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 大谷翔平の電撃的な投手復帰は日米を大いに沸かせたが、米メディアが最も驚いたのは投手でありながらそれまで通りの「1番打者」だったことでもなければ、最初の試合でいきなり100マイル(約161キロ)の球速を出したことでもなかった。

 このあっと驚く復帰劇を決定したのが他でもない、大谷自身だということだった。その意味では、ドジャース球団内の指示系統のトップにいるのが大谷だったといえる。

ロバーツ監督も詳細知らず…

 思い返せばこの数カ月間、大谷の復帰のXデーがいつなのかは日米メディアの間で大きな関心事だった。デーブ・ロバーツ監督は毎日、試合の前後に会見を行うのだが、米国人記者たちは何とかXデーを探ろうと、手を替え品を替えさまざまな質問を繰り出しては、ヒントになる答えを引き出そうと躍起だった。

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 ところがロバーツ監督は、曖昧な返答を繰り返し続けた。オールスター戦後の復帰を目指してチーム全体が動いていると言い続けてはきたが、オールスター戦明けすぐなのかどうかは、はっきりさせなかった。そして「復帰はオールスター戦後」のコンセンサスが球界に浸透した頃、ロバーツ監督は今度は突如としてオールスター戦前の復帰の可能性を匂わせた。

 それは大谷が3度目のライブBP登板を終えた直後のこと。大谷の状態があまりにも良かったので「復帰を前倒したい誘惑に駆られる」と発言し、さらに記者の1人に、オールスター戦前に復帰する可能性はあるかと突っ込まれると、こんな言い方をした。

North of Zero(ノース・オブ・ゼロ)だ」

 ゼロの北側とは一体?

 あまり聞いたことがない表現。英語ネイティブにとっては普通の言葉なのかとも思った。ところがそうではないらしく、その日の野球専門テレビ局「MLBネットワーク」の番組では、コメンテーターたちが次のような会話を交わしていた。

「ノース・オブ・ゼロって、どういう意味?」
「ゼロ以下だと思うけど」
「ゼロより上ということだろう」
「つまりイエスという意味だね」
「でもオールスター戦前の復帰はないよ」

 一体復帰はいつなのかと、この「ノース・オブ・ゼロ」というあいまいな表現で、米メディアはさらに混乱した。

【次ページ】 「オオタニがそうしたいと言った」

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