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山本由伸も最短KO…ドジャース先発“崩壊”問題にLA記者が本音、大谷翔平でも佐々木朗希でもない懸念点とは?「トレードでの補強は…」
posted2025/06/03 06:00
ケガ人続出のドジャース先発人の中で獅子奮迅の活躍を見せていた山本由伸だったが、現地6月1日のヤンキース戦では今季最短となる4回途中4失点で降板した
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杉浦大介Daisuke Sugiura
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Brian Rothmuller/Icon Sportswire via Getty Images
2025年のドジャースは一見すると、順調なスタートを切ったように思える。ヤンキースとの3連戦を勝ち越した現地6月1日時点で、36勝23敗とナ・リーグ西地区首位を快走中。メジャーでは1998〜2000年に3連覇を飾ったヤンキース以来となる2年連続世界一に向け、順風満帆と思うかもしれない。
ただ、実際には特に投手陣から故障者が続出し、先発ローテーションは火の車だ。ほぼ唯一、山本由伸がエースの役割を果たしているものの、山本と4本柱を形成するはずだったブレイク・スネル、タイラー・グラスノー、佐々木朗希は次々と離脱し、まだ復帰の目処が立っていない。復帰したばかりのクレイトン・カーショウ、オールスター後のマウンド帰還が予定される大谷翔平まで含め、不確定要素が極めて多い陣容だ。
順調ならば豪華メンバーになり得ると思われたドジャース投手陣。「投手は決して十分ではない(You never have enough pitching)」という球界の格言が改めて証明された後で、ドジャースはどんな方向に向かっていくのか。山本、大谷はどのような役割を果たし、シーズン中にさらなる補強の可能性はあるのか。開幕前から負傷歴をもつ先発投手が多いことを指摘していたロサンゼルス・タイムズ紙のドジャース番記者、ジャック・ハリスに意見を求めた。(以下、ハリス記者の一人語り)
「まさかこんなに多くのケガ人が…」
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長いレギュラーシーズン中に故障者はつきもので、過去数年のドジャースを見ていてもそれはある程度想定できることだった。特に投手陣にケガは必ず起こることではあり、首脳陣はそれゆえに層を厚くするチーム作りを進めてきた。それでもシーズンの早い段階から、スネル、グラスノー、ロウキとこれほど多くのケガ人が出るとは思わなかった。それに関しては、私にとっても少々驚きではあった。
ただ、何よりも重要なのは、最も大事な終盤戦〜プレーオフの時期に主力投手たちが健康を保つこと。そういった意味で、ドジャースにとっての救いは基本、すべての先発投手がシーズン終了までには復帰できそうなことだろう。
次のステップとしては、とにかく投手たちが健康になるのを待つことだ。過去サイ・ヤング賞に2度輝いたスネルは去年もケガで出遅れたが、後半戦では素晴らしい投球を継続した。そんな経歴を振り返り、楽観的に考えている関係者は多いはずだ。
個人的にはグラスノーの方が懸念材料だとは思う。


