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「じつはあの後、マサさんに電話しました」男子バレー西田有志が“SVリーグへの問題提起”投稿の真意を語る「なぜ、あのタイミングだったのか」
posted2025/05/16 11:05

選手会設立の発言が話題になった西田有志(25歳)。世界最高峰のリーグになるために、SVリーグに意見交換の場を求めた
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Naoki Morita/AFLO SPORT
西田有志は濃紺のタキシード姿で壇上に立っていた。
「こういう機会があったほうが面白いですよね。普段と違う衣装で表彰される。決勝の後に表彰されるのもいいですけど、こうして特別な舞台をつくっていただけると、改めて喜びもあるし、気持ちも引き締まります」
5月8日、西田はSVリーグの年間表彰式で「特別賞」を受賞した。リーグの認知や集客を押し上げる顕著な影響力や発信力を発揮した選手に贈られるもので、同じ日本代表の高橋藍(サントリーサンバーズ大阪)と共に受賞となった。
物議を醸したXの投稿
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昨秋の開幕戦からSVリーグを盛り上げてきた西田に改めて大きな注目が集まったのは、リーグ佳境での発言だった。
4月26日、西田が所属する大阪ブルテオンはレギュラーシーズン1位で突破しながらも、チャンピオンシップのセミファイナルでジェイテクトSTINGS愛知に敗戦。目標とした初代王者の称号には届かなかった。発言はその翌日、サントリーサンバーズ大阪とウルフドッグス名古屋によるセミファイナル3戦目が行われた夜に投稿された。
勝ったほうがファイナル進出を果たすという試合は、まさに激闘と呼ぶにふさわしい試合だったが、試合終盤に審判の判定に対する抗議があり、最終的にウルフドックスに2枚のレッドカードが提示され、好ゲームに水を差す結末となった。この一戦を映像を観ていた西田は、試合終了直後の21時30分にXで思いの丈を文字にして発信した。
勝敗どうこうではなく、同じシーズンを戦った一人の選手として結果を見届けたかったという一文から始まる投稿では、今季のSVリーグのレギュラーシーズン44試合という試合数について、その対戦カードの組み合わせが不均等であること、さらにはレフェリーの待遇や判定について触れられ、最後はこう締めくくられていた。
『選手のみなさんへ
選手会を作りよりいいリーグ レベルをみんなであげませんか? 皆さんの協力があってこそ素晴らしいリーグになると思いますので。』