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「チャンスがあれば行くか?」男子バレー高橋藍の運命を変えたブランの言葉…涙の別れから8カ月「ロス五輪では26歳…引っ張る存在になりたい」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2025/04/23 11:00

「チャンスがあれば行くか?」男子バレー高橋藍の運命を変えたブランの言葉…涙の別れから8カ月「ロス五輪では26歳…引っ張る存在になりたい」<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

2025年度の日本代表登録メンバーに選出された高橋藍(23歳/サントリーサンバーズ大阪)

 実際に初めて日本のリーグでプレーしてみて、そのレベルの高さを実感しています。外国籍選手の枠が1から2に増えて、世界のトップ選手が集まっていることも影響していると思いますが、何より日本はディフェンス力が高い。高さとパワーはセリエAのレベルが上だと思いますが、日本はディフェンス力や、ブロックとディフェンスのシステムが世界トップレベルだと感じます。選手個々のテクニックやプレーの精度も高い。フェイントが落ちないし、ブロックの脇を抜いてもちゃんとレシーバーがいて、イタリアでは決まったボールが決まらなかったり、違った難しさがある。だからイタリアリーグとSVリーグは、違いはありますけど、差はあまり感じていません。

 SVリーグで点を取るためには、コースを抜くだけでなく、パワーや速さが重要だとわかりましたし、その環境で戦う中で自分自身、スイングスピードや体のキレが上がり、相手を弾くことができるようになってきている。自分が成長できる環境だと感じているので、25-26シーズンもサントリーと契約を更新しました。来季もこのチームとリーグで、世界一のクラブ、世界一のリーグを目指していくことが、自分のさらなる成長にもつながる。それに1シーズンだけではなかなか得られないものもあるので。

「ロス五輪では自分がチームの軸になる」

 4年後のロサンゼルス五輪は、26歳。間違いなく今よりもチームを引っ張る存在にはなっていたい。それがキャプテンなのかキャプテンじゃないのかはわからないですけど、一番チームの軸になっていくんじゃないかなと思っています。

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 大きな目標に向かいつつも、一方で、いつも通りの1日を送れることがすごく幸せだなと感じたりもしています。朝、体育館に来て、みんなと楽しく練習して、トレーニングして、帰って、寝て、またトレーニングに来て。そんな毎日が、当たり前だけど、今すごく幸せです。

 特にオフの日にそれを感じますね。オフは何をしていいかわからなくて(笑)。家でゴローンとゆっくりするのも好きですけど、結局バレーから離れられなくて、頭の中はバレーになっちゃう。一種の病気だろうな(笑)。それだけバレーが好きなんだなと。バレーがあって、自分の人生がある。改めて今そんなふうに感じています。

〈つづき→第2回:西田有志編へ〉

#2に続く
「日本代表は“1年休む”」男子バレー西田有志25歳が明かす“休養宣言”の真意「“もう必要ない”と言われるリスクがある。それでも…」
この連載の一覧を見る(#1〜2)

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