甲子園の風BACK NUMBER
「練習試合にも観客が殺到」「根尾と藤原の影響は大きくて…」山田健太が語る大阪桐蔭「最強世代」のリアル「今思えば“非日常”を味わっていたような…」
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/04/14 11:04

2018年に春夏連覇を果たした大阪桐蔭。歓喜の輪の中、こちら向きで破顔を見せるのが山田健太内野手だ
同学年21人の中でも、横道に逸れたり練習をサボったりするような選手はいなかったという。
「本当にやる選手が空気をしっかり締めていたので、もし横道に逸れるような選手がいても多分、いい方向に巻き込めていただろうなと思います」
卒業後に実感した大阪桐蔭の“凄み”
在学中、甲子園に4回出場し、3度日本一。華々しい経歴を引っ提げて、山田は立教大学へと進み、現在は社会人野球の名門・日本生命でプレーしている。高校卒業から6年経ったいま、あらためて感じる「最強世代」の凄さとはなんだろうか。
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「同じように日本一という目標を掲げていても、単なる目標なのかと、それを本当に信じているのかとでは違うと思うんです。高校時代は、今振り返ってもみんなが本当に日本一を取れると信じて練習から取り組んでいた。甲子園に出ることが目標ではなく、甲子園で優勝することが目標でした。勝って当たり前、という集団にいることによる意識の差というのは、他のチームとは違ったものがあったと思います」
根尾、藤原ら4人が高卒でプロ入りを果たした「最強世代」。その中で山田は、2度のドラフト指名漏れを経験している。当時の思い、そして今も胸に抱く夢とはーー。(つづく)
