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今永昇太“なぜ英語ペラペラでなくても”愛される? カブス関係者が続々証言「最後に1つ、大事なことを言います」DeNA時代から“キャラ激変”本当の評判
text by

水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byNanae Suzuki
posted2025/03/21 11:06

MLB開幕戦で大谷翔平を封じた今永昇太。なぜ同僚から愛されるのか?
日本到着翌日、スピーチの内容
「最後に1つ、大事なことを言います。ここは日本です。そして僕と誠也は日本人です。もし日本についてわからないことがあれば、僕と誠也に質問して結構です。しかしその際には、僕と誠也にリスペクトを示して、大きなお辞儀をして、その質問をしてください。Thank you. Have fun!」
そう言って、参加したチームメートたちからまたもや笑いを誘い、その場を和ませていた。
1年前を振り返ると、今永のメジャーでの新たな野球人生は、最高の「つかみ」でスタートしていた。2024年1月12日にシカゴで行われたカブスの入団会見で、開口一番「Hey, Chicago, what do you say? The Cubs are gonna win today.」と有名なチーム応援歌「Go Cubs Go」のフレーズを口ずさみその場が爆笑。その後、ことあるごとにユニークかつ深みのある言動で好感度を上げ続け、米メディアからは「パーティ男」と呼ばれるようになった。
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DeNAでプレーしていた日本時代は、そこまでひょうきん者というイメージがなかったが、メジャーに移って変わった理由は何なのか。
なぜキャラ激変? 明かした本音
「感情を出さないことは、ときには相手へのリスペクトにもつながる。でも感情を出すことで、味方が熱狂的になってくれたら、非常にいいことだと思うので、今後もやっていけたらと思います」
開幕シリーズの期間中、今永はそう語った。日本にいたときは他者へのリスペクト、礼儀を意識していた。しかし米国では環境は大きく違う。自分はどうあるべきなのか、アメリカ人から学んだという。
「アメリカの選手からメンタルの話を聞いたり。そういうメンタルでいいんだっていう、自分の勉強にもなりました。本当にオープンマインドで、いろんな人と話をするっていうのが、今の僕のメンタルにつながっていますね。アメリカ人もよくジョークを交えて話したりする。お互いの空気を打ち破るために。僕は自分をいつも何かに置き換えるので、こっち(日本)にいた外国人、どういう選手が好かれていたか、好感を持たれていたか、受け入れられていたかっていうと、何でも受け入れて、何でもチャレンジしていくっていう、そういう選手が結果以上に受け入れられると思うので、そこはすごく勉強になりました。それと同時に日本に挑戦する外国人の素晴らしさ、そういったものを感じましたね」
今永はDeNAに所属した2016年から23年までの8年間、マイク・ザガースキー、スペンサー・パットン、ホセ・ロペス、ジョー・ウィーランド、エドウィン・エスコバー、ネフタリ・ソト、マイケル・ピープルズ、タイラー・オースティン、トレバー・バウアーら20人以上の外国人選手とともにプレーした。その間、彼らをよく観察し、密かに分析していたのだ。