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バレーボールPRESSBACK NUMBER
石川祐希よりも高橋藍よりも早い「高3でイタリア留学」なぜ実現? 男子バレー期待の18歳川野琢磨は何を得たのか「お手本がいっぱいあった」
posted2025/03/08 11:03

イタリア・セリエA、ピアチェンツァに留学した川野琢磨(18歳)。すでに東京グレートベアーズの強化指定選手に登録され、春には早稲田大学へ進学する
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Takahisa Hirano
後編では、春高バレー3連覇を達成した駿台学園高校のエース川野琢磨(高3)のイタリア留学に密着した。高校生では史上初となる欧州挑戦で得たものは何か。【NumberWebインタビュー全2回の後編/前編では川野の恩師であり、SVリーグ・大阪ブルテオンのアカデミーに加入した梅川大介監督のインタビューを公開中】
2月中旬、駿台学園高校の川野琢磨はイタリア、ピアチェンツァにいた。
16時から始まるチーム練習。2日後の試合に向けて戦術を確認しながら6対6の練習が続く中、コートの外でモップを持っていた川野をコートからカナダ代表のアウトサイドヒッター、スティーブン・マーが呼ぶ。
「タク、カモン!」
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マーが後衛の3ローテ、自分に代わって入れと指を指すと、川野はコートへ。対峙する反対側のコートにはフランス代表のアントワーヌ・ブリザールやキューバ代表のロベルランディ・シモンと、まさに錚々たる顔ぶれが揃う。
「まさか自分が海外へ行くとは思っていなかったし、海外のリーグや選手のことも、正直、あんまりわかっていなかった。ブリザール、って有名だよなというぐらいだったんですけど、春高が終わって、いろんなことが一気に変わって、今も自分がここにいることにびっくりしています」
身長197cmの18歳「将来の日本代表候補」
高校3年の川野は197cmの長身アウトサイドヒッター。今年1月の春高バレーでは3連覇を達成し、大会MVPにも輝いた。春に関東大学1部の名門・早稲田大に進学を控える中、昨年11月にSVリーグの東京グレートベアーズへ強化育成選手として入団も発表されており、春高バレーの激闘を終えて間もない1月18日のホームゲームではユニフォーム姿を初めて披露している。
だが、ここから事態が急転する。