水原一平被告の給料は“本当に安かった”のか？ 大谷翔平から信頼「水原氏の実力はあった」「あまりにもったいない…」米野球界で働く日本人の本音

「あまりにもったいないな、というのが率直な感想ですね。いい給料ももらっていたし、恵まれていたのにと……」

　そう語るのは、米独立リーグのチームで選手としてプレーし、今は米国でコーチを務める吉田大祐さんだ。ドジャース大谷翔平の元通訳で銀行詐欺などの罪で4年9カ月の拘禁刑となった水原一平被告のことを、同じ米野球界で働く日本人としてどう見たのか。

水原元通訳の「言い分」

　大谷の口座から約1700万ドル（現在のレートで約25億円、以下同）を不正に送金し、無断で大谷のクレジットカードを使っていたことなどについて、水原元通訳は判事に次のように伝えている。量刑言い渡し前の、減刑を求める嘆願の手紙を一部抜粋し翻訳する。

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〈日本人選手が米チームに移籍したとき、普通は運転手やトレーナー、料理人、野球以外の私生活をサポートする個人通訳や個人スタッフなどを複数連れていきますが、翔平が海を渡ったときはサポートスタッフは私1人でした。当然のことながら、これらの役割を私が1人でこなしてきました。週7日24時間、常に待機している状態でした。深夜に日本と連絡を取り、寝る時間がないこともありました。

　オフシーズンは肉体的にもさらにきつい期間でした。翔平は週に5、6回はトレーニングをするため、私は練習施設を予約し、練習用具の手入れをし、練習中はそれを撮影するか練習パートナーとなり、車で送り迎えをし、練習内容をすべて米国の投、打、リハビリの各担当者に伝え、日常の買い出しや郵便物の確認や自転車の修理なども引き受けていました。私の休みは年末年始の4日間のみで、オフシーズンの方がむしろ仕事に追われ、ストレスの溜まる状態でした。〉

昨春のキャンプで撮影。水原一平元通訳 ©Nanae Suzuki

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　加えて、大谷の近所の高級住宅地に住まなければならなかったため高額な家賃が家計を圧迫。2023年まで妻が米国の永住・条件付永住者カード（グリーンカード）を取れなかったため、頻繁に日米を往復する必要があったことから航空券の出費も大きく、借金するほど生活が困窮していた――それゆえ違法賭博にのめり込んでしまったというのが水原元通訳の言い分だった。

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