水原一平被告の給料は“本当に安かった”のか？ 大谷翔平から信頼「水原氏の実力はあった」「あまりにもったいない…」米野球界で働く日本人の本音 

「彼の実力だったと僕は思います」

「水原元通訳も、本当にやりたい仕事をやっていたと思います。大谷選手の通訳ですから、注目もされるし、ある程度のストレスもあったはずです。あの大谷選手から信頼されたこと、たくさん稼げていたのは、やっぱり本人の力、彼の実力だったと僕は思います。大変な裏切り、重大な過ちを犯して、取り返しのつかないことをしてしまったんですけど、1人の人間からそこまで信用されて仕事を任されたというのはすごいこと。本当に恵まれていたのに、非常にもったいないなと思います」

　米国の、それも独立リーグで仕事をしている人々にとって、どれだけ努力してもたどりつけない。それが、水原元通訳がかつていた場所だったのだろう。

昨春キャンプの様子 ©Nanae Suzuki

　目下、吉田さんの目標は、MLBの球団でコーチになること。まずはMLB傘下のマイナーでコーチに就ければ、メジャーも近づく。給料も、MLB傘下なら年6～10万ドル（900～1500万円）にはなるという。

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「実はこのオフシーズンの間に、MLBチーム傘下のコーチの入団試験を受けて、3次試験までパスしてるんです。1次試験は書類選考で、2次は自分のコーチとしての仕事をしているときのビデオを送るというものです。打撃投手をやっているところと、野手にノックをしているところのビデオを送ってほしいといわれ、撮影して送りました。3次は面接なんですけど、リアルタイムではなく、質問に答えているところをビデオで撮って送るという形でしたね」

　合否は近々発表されるという。　

　長年にわたって薄給で働き続け、ようやく夢の舞台が近づいてきたという吉田さん。これが米球界で働く、日本人のリアルなのかもしれない。