2024年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「あの瞬間、相方をリアルに殺そうと思いました」M-1本番でまさかのアクシデント…11歳差コンビ、ジョックロックが語る履歴書「ボクは4回解散しています」
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byTadashi Hosoda
posted2025/03/09 11:01
結成2年半でM-1決勝初出場となったジョックロック。福本ユウショウ(ツッコミ、ネタ作り担当、左)とゆうじろー(ボケ担当)
福本 あの瞬間はリアルに殺そうと思いました。嘘やろ、こいつと思って。全部忘れたら終わりやなとか、一瞬で、いろいろな思いが駆け巡りました。
――どんなミスだったのですか。
ゆうじろー 「携帯ショップ」って言わなあかんところを思わず「スマホ……」つって。
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福本 「携帯ショップで待ち合わせして」というのが、「スマホ……携帯ショップで待ち合わせして」になりました。
ゆうじろー そのせいで、いつもよりちょっとウケ弱くなった感じがしました。
――福本さんはいつも通りできましたか?
福本 3分ぐらい経ったあたりから、口がカラッカラになって開かなくなってきて。唾液でどうにか回復させようと思ったんですけど、無理でした。2回くらい、口が完全に開かないままツッコんでいました。あれ、緊張だったんかな。
ゆうじろー 自己紹介のとき、福本さんが「どーもー、ジョック、ロック、でーす」って言ったんですよ。ちょっとスタッカートが効き過ぎていて。うわ、かかってるわ、とは思いました。
福本 そこではかかってないから。おまえなんて、すっ飛ばしたくせに。
ゆうじろー うわ、怖いなと思いましたね。そういうのもあって、飛んだんですよ。
福本 俺のせいか?
ゆうじろー ちょっとあります。
「最悪や!」屋敷さんの顔が浮かんだ
――ネタを終えたときは、いい表情をしていましたよね。
福本 ウケてたことはウケてたと思うんですよ。でも点数的にはわからなかったですね。どっちに振れるんやろう、と。
ゆうじろー 終わったあと、今田(耕司)さんに感想を聞かれて「盛り上がったんじゃないですか?」って言っちゃったんです。あのときは正直、点が入ると思っていて。
福本 そう思ってないと言えへんから。
ゆうじろー そうしたら、いきなり89点、91点……って(低めの点数が)出て、そっちなんや、と。むっちゃ恥ずかしかったですね。
――ただ、ゆうじろーさんの名言が生まれました。


