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マルケス無双! 開幕戦タイGPで予選・スプリント・決勝を完全制圧、早くも今季の王座確定か!? 小椋藍も決勝5位の大健闘

posted2025/03/05 17:22

 
マルケス無双! 開幕戦タイGPで予選・スプリント・決勝を完全制圧、早くも今季の王座確定か!? 小椋藍も決勝5位の大健闘<Number Web> photograph by Satoshi Endo

「絶対王者」復活を予感させるパフォーマンスで開幕戦タイGPに勝利したマルケス

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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 最高気温37℃という灼熱の中で開催された2025年開幕戦タイGP・MotoGPクラスは、マルク・マルケスが圧倒的な速さと強さで、予選、スプリント、決勝レースを制した。2番手には弟のアレックスが、予選、スプリント、決勝レースで兄・マルクに続いた。3位はドゥカティのエースとして22年、23年を制したフランチェスコ・バニャイアで、こちらも予選、スプリント、決勝いずれも3位。今年もドゥカティ勢が上位を独占するシーズンになることを予想させる結果となった。

 パーフェクトな戦いを見せたマルケスは、ウインターテストの結果を見事にリザルトに反映させた。若い頃のようにどのセッションも圧倒的なタイム差でトップタイムをマークするという派手さはなかったが、レースを想定した連続ラップはすでに今大会の結果を予想させていた。

 マルクはウインターテストで一度も本気でアタックしなかった。いわゆる「三味線を弾く」状態だったのだが、本番ではあっさりとPPを獲得。続くスプリントでは先行逃げ切り、翌日の決勝レース中盤では後ろにいた弟のアレックスを先行させ、フロントタイヤの内圧低下(一定時間以上規定値を上回るとペナルティが科せられる)に注意を払った。そして終盤は一気にペースを上げて悠々の独走。完ぺきな結果で開幕戦を締めくくった。

最速マシンでの最強パフォーマンス

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 ホンダからドゥカティに乗り換えた昨季のマルクは、1年落ちのワークスマシンで3勝し10回の表彰台に立って総合3位。ドゥカティのワークスマシンでチャンピオンに輝いたホルヘ・マルティンと2位のバニャイアに続いた。

 最強最速マシンのドゥカティにマルクが乗れば、乗り換え1年目から圧倒的な強さを発揮するのではないかと思っていたが、予想以上に苦戦が続いた。その理由は思っていた以上に24年型と23年型のマシンパフォーマンスに差があったからだが、マルクはマルティンとバニャイアが23年型のマシンで残した記録を大幅に更新。それが今季のワークスチーム抜擢の大きな要因となった。

【次ページ】 最高峰クラス史上初の快挙

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