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「キムにチャンスはほぼない…でも」井上尚弥の挑戦者“ナゾの韓国人ボクサー”の素顔を知るモロニーが証言「代役として最高の相手だよ」
posted2025/01/22 11:00
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
JIJI PRESS
世界スーパーバンタム級4冠王者・井上尚弥(大橋)の代役挑戦者、キム・イェジュン(韓国)とはどんなボクサーなのか――。IBF、WBO指名挑戦者サム・グッドマン(豪州)が2度にわたって左目の上をカットしたことで、1月24日に有明アリーナで行われる予定だった井上対グッドマンのタイトル戦は中止。代わりに急遽、21勝(13KO)2敗2分のキムが起用されることが決まった。
キムに関する情報は多いとは言えない中で、一緒に練習を行ったばかりの前WBO世界バンタム級王者ジェイソン・モロニー(豪州)に印象を聞いた。2月24日、有明アリーナで那須川天心(帝拳)と対戦予定のモロニーは今月上旬、オーストラリアでキムとスパーリングを行ったばかり。2020年10月には井上への挑戦経験(7回KO負け)もある34歳は、今戦の分析を依頼するには適切な存在に違いない。
(以下、モロニーの一人語り)
「最近まで存在を知らなかったが…」
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私はサム・グッドマンと4、5回、スパーリングをしていたという経緯もあり、彼の身に起こったことは本当に残念でした。サムの準備を手伝う過程で、彼が本当に一生懸命練習しているのがわかりました。ハードなトレーニングを積み、コンディションも非常に良く、今回の試合を心底から楽しみにしていました。試合直前での故障発生はボクシングではあることですが、実際に起こると本当に壊滅的です。彼がいずれまた大きなチャンスを得られることを私も願っています。
井上対グッドマン戦は中止になり、クレイジーな流れでキム・イェジュンが代役として出場することになりました。韓国出身のキムは私が住んでいるニューサウスウェールズ州北部からはそれほど遠くはないブリスベンでトレーニングをしていたのですが、実は彼のことはつい最近まで知らなかったんです。