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「キムにチャンスはほぼない…でも」井上尚弥の挑戦者“ナゾの韓国人ボクサー”の素顔を知るモロニーが証言「代役として最高の相手だよ」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byJIJI PRESS

posted2025/01/22 11:00

「キムにチャンスはほぼない…でも」井上尚弥の挑戦者“ナゾの韓国人ボクサー”の素顔を知るモロニーが証言「代役として最高の相手だよ」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

井上尚弥戦を控えるキム・イェジュン(32歳)。過去、日本人選手に7戦全勝の成績を残している

 ご存知の通り、私は2月、日本でサウスポーの那須川天心と対戦することになりました。そこで私の友人であり、ボクシング・マネージャーを務めるマイケル・アルタムラと話をした時に、「優れたサウスポーのスーパーバンタム級ボクサーと契約していて、その選手はブリスベンで練習している」と知らされたのです。

 キムのトレーナーはオーストラリア人のジョン・バスタブル。ブリスベン出身のナイスガイです。キムとジョンがどれくらい一緒に練習してきたかは知りませんが、彼らはコンビを組み、すでに何回か試合をこなしてきたとのこと。キムは韓国在住ですが、試合のたびにオーストラリアでジョンの指導を受けているとのことです。

 そういった経緯から1月上旬、私はブリスベンに行き、キムと8ラウンドのスパーリングを行ったというわけです。スパーリングはいい内容でした。キムはフィジカルがかなり強く、動きにはキレがありました。パンチ力もありましたね。

負傷をきっかけにサウスポーに変更

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 スパーリングの話が出た時、私に送られてきたBoxrecのページにはキムのスタンスはオーソドックスと記されていました。ただ、実際にはサウスポーだと聞き、私とのスパーリングもサウスポーで戦っていました。

 サウスポーの方が好みのスタンスだと思いますが、オーソドックスで試合を行っているビデオもいくつか見ました。おそらく彼はスイッチヒッターなのだと思います。サウスポースタンスでかなり落ち着いて戦っていたので、井上戦も基本的には左構えで戦うんじゃないでしょうか(注:来日後、キムは「2020年に負傷し手術したことをきっかけにサウスポーに変えた」と話している)。

【次ページ】 異名は“パックウェザー”

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