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「井上尚弥に勝つにはKOしかない」不気味な“韓国人ボクサー”キム・イェジュン(32歳)“人生を変える大舞台”へ「パワーは私のほうがある」
posted2025/01/22 11:01
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
Mike Altamura
世界スーパーバンタム級4冠王者・井上尚弥(大橋)に挑む“韓国からの刺客”はいったいどんなボクサーなのか。負傷で出場が叶わなくなったサム・グッドマン(豪州)に代わり、1月24日、有明アリーナで“モンスター”と対戦する代役挑戦者はWBO同級11位のキム・イェジュン。“トラブルメイカー”の異名を持つ32歳は21勝(13KO)2敗2分という戦績を積み上げてきた。
約2週間前に慌ただしく決まった世界初挑戦にもかかわらず、キムは世紀の大番狂わせに向けて意欲満々。日本時間1月20日に行った電話インタビューでも、全階級を通じて最高級の評価を得る王者に挑戦できる喜びと自信を静かに語ってくれた。
日本人ボクサーは戦いやすい
――井上戦の決定後は忙しかったと思いますが、今の調子はいかがでしょう? スーパーバンタム級の規定体重を作るためのウェイトコントロールはうまくいっていますか?
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キム・イェジュン(以下、YK)調子はとてもいいですよ。コンディションはよく、いい気分でトレーニングを締めくくれました。あとはリング上で力を出すだけです。もともと1月24日のアンダーカードに出場する予定だったので、考えていた通りに体重も落とせています。100%、スーパーバンタム級のリミットは守れます。計量に関しては心配はいりません。
――あなたは過去に日本でも2戦を行っていますが、来日は何度目なのでしょう?
YK もう日本は何度も訪れています。これで7、8回目だったと思います。ご存じの通り、日本リングで試合もこなしてきましたし、トレーニング、スパーリングのために来日したこともあります。
――日本人ボクサーに対して7戦全勝というあなたの戦績は注目されています。自身を“日本人キラー”たらしめている理由をどう説明しますか?
YK 日本人のボクサーは皆、よく似たスタイルで戦うことが大きいのだと思います。ほとんどの日本人ボクサーはアマチュアの影響を感じさせる少し突っ立ったスタイル。それでいて好戦的でもあるので、私の戦い方とうまくフィットするのでしょう。日本人のファイトスタイルは私には戦いやすいんです。