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高校サッカー“PK戦途中で中継終了”だけでなく…「大雪順延→決勝は録画放送」「坊主頭vs金髪の司令塔」“テレビに映らない”衝撃の事件簿
posted2025/01/14 17:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
白熱のPK戦途中で中継終了…GKの神セーブも
<名言1>
こめかみに指を当てたら“頭を冷静にしてプレーしろ”、胸に手をやったら“心を落ち着かせよう”。
(田部井涼/NumberWeb 2018年1月12日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/829680
◇解説◇
第103回選手権決勝、国立競技場に集った過去最高の5万8347人はその瞬間を見届けたが――テレビで見守った視聴者には思わぬ事態が起きた。
前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)は前後半90分を1-1のタイスコアで終え、さらに延長戦の前後半20分間ともに練度、強度とも保たれた好ゲームとなった。
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その試合のクライマックスが、突然数分間目にできなかったのはPK戦でのこと。両チームともに7人目まですべて成功。緊迫した状況の中で、中継していた日本テレビはCMに入った。配信をしていた「TVer」への案内はあったものの、アクセス過多かこちらも配信映像が映らない状況となった。
地域によってはその後の報道情報番組でライブ中継が継続され、9人目途中と10人目のキック、前橋育英が2度目の栄冠に輝いた瞬間は放映された。ただ、前橋育英・藤原優希の好セーブ、流通経済大柏・加藤慶太がプレッシャーをかけてキッカーの失敗を誘発するなど両GKが見せ場を作った8人目のシーンは「テレビでは見られない」状態となり、SNS上では非難の声も上がった。
とはいえ今年度、両校は高校年代のトップにあたるプレミアリーグEASTに所属しており、試合を通じてみると非常に高いクオリティーだった。
7年前、声ではなくゼスチャーで意思統一の伝説
じつはこの両校、第96回の決勝でも同カードで対戦している。当時のメンバーには関川郁万(流通経済大柏、現鹿島)、角田涼太朗(前橋育英、現コルトレイク)らがおり、多くの選手がのちにJリーグやプロの世界に進んだ。この試合、後半アディショナルタイムで決勝ゴールを奪った前橋育英が1-0で勝利したが、ロースコアでは語り切れない好内容で、そこにはプレー以外のコミュニケーションも要因としてあった。