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ソフトバンク戦力外→きくらげ農家に“ビックリ転身”「福岡の給食に採用」…千賀滉大・柳田悠岐ら“同期会ウラ話”「ギータさんが名前入りTシャツを」

posted2024/12/30 11:03

 
ソフトバンク戦力外→きくらげ農家に“ビックリ転身”「福岡の給食に採用」…千賀滉大・柳田悠岐ら“同期会ウラ話”「ギータさんが名前入りTシャツを」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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支配下に柳田悠岐、育成に千賀滉大(メッツ)や甲斐拓也(巨人)がいるソフトバンク2011年入団組。球団史上最高のドラフトとも呼ばれるこの代で、育成2位が中原大樹だった。現在はきくらげ農家を経営する中原が明かした今、そして「ドラフト同期への本音」。【全2回の2回目】

◆◆◆

 引退翌年の2月から、大手引越会社で正社員として働き始めた。仕事もすぐに覚え、2年目に現場責任者となった。野球好きの同僚や客に気づかれることもあった。「どうしても戦力外の話になるので気まずい雰囲気になることもありました」

脱サラして「きくらげ農家」に

 仕事への充実感はあった。プロ野球選手では果たせなかった“昇格”を果たし、その後は現場副班長、そして6年目には主任の一歩手前のところまで行っていたという。ただ、勤務時間が不規則で、さらに体力自慢の中原であっても毎日へとへとになってしまい、休日はあっても疲労が溜まりすぎて家族と向き合う余裕がまるでなかった。

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「これじゃいけないと考えていたタイミングで、義父がきくらげの栽培を始めようとしていて。行政なども若い農業の担い手を欲しがっているという話も知って、ならばと思い立ったところからトントン拍子で話が進んでいきました」

 脱サラを決め、義父と妻とも力を合わせ、2020年から日本では非常に珍しいきくらげ専門の農家としてのキャリアをスタートさせたのだった。

「きくらげってラーメンや中華料理の脇役ってイメージじゃないですか。でも、メインでも美味しい食材ですし、なにより栄養価がもの凄く高いんです。やはり作るのならば、身体に良いものにしたかったですから」

給食の食材に採用されていた

 一般的に流通しているきくらげの大半は海外輸入品だ。国産はわずか約5%しかない。その希少性に目をつけたのが始めた理由の一つだったし、温度と湿度の管理さえしっかりすれば早いサイクルで生えてくるため、農業初心者でも比較的育てやすいという利点もあると聞いたことが大きな理由だった。

【次ページ】 嫌いになった野球…なぜ再開?

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