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山田勝己は「今でも荷重を背負って山道に…」“黒虎のエース”山本良幸(32歳)が語るミスターSASUKEとの出会い 最初の言葉は「強いな!でも…」

posted2024/12/25 11:03

 
山田勝己は「今でも荷重を背負って山道に…」“黒虎のエース”山本良幸(32歳)が語るミスターSASUKEとの出会い 最初の言葉は「強いな!でも…」<Number Web> photograph by TBS

現在“ミスターSASUKE”こと山田勝己が率いる「黒虎」のエースとなった山本良幸。団長との最初の出会いは意外なものだったという

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雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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TBS

 TBSが誇る人気番組『SASUKE』。1997年の放送開始以来、いまでは160を超える国と地域で親しまれている世界的コンテンツだ。人気の高まりと比例して、出演するアスリートたちへの注目も年々、高まっている。現在“ミスターSASUKE”こと山田勝己が率いる軍団「黒虎」のエースでもある32歳の山本良幸もそのひとり。何をやっても続かない「根性なし」だった男が、『SASUKE』の沼にハマったワケとは?《NumberWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む》

 SASUKEで勝負する。大学卒業を機にそう決めたものの、山本良幸は本戦参加に向けた高い倍率の選考を、なかなか勝ち抜くことができずにいた。決意の時からは、すでに5年近くが経っていた。 

 SNSなどはあまりやらない山本だったが、あまりに埒があかないため、当時すでにSASUKEでスター街道を邁進中だった“サスケ君”こと森本裕介について「どこで練習してんのかな?」と調べてみた。

 すると、家から近い堺市新金岡にある工務店「ハウスクリニック浦嶋」で練習していることを知った。SASUKE界隈ではよく知られた練習拠点で、通称は「亀パ」。社長の浦嶋伸次もSASUKEファイターで、自らの練習のために店の隣を改築してセットを組み、いつしかそこにSASUKEファイターが集まるようになっていった。森本もそこに通っていた。

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 出場経験のない自分でも利用できるのか分からなかったが、山本は電話で浦嶋にコンタクトを取って練習に行かせてもらえることになった。亀パに行くと“ミスターSASUKE”こと山田勝己が率いる軍団「黒虎」のメンバーだった伊佐嘉矩らと知り合うことができた。

「当時、黒虎も成績が低迷してたんですよ。なんかチャンスがないかなって伊佐と話していて、ちょっと山田さんに挨拶に行ってみようということになったんです。そもそも黒虎って新しい人が入れるんかな?というのもあったけど、まずは山田さんに会ってみたかったですしね」

初対面の山田勝己からは「強いな!でも…」

 亀パに通い始めてから約半年、2019年6月に山本は山田と初めて対面した。少年時代にその動きをまぶたに焼きつけたミスターSASUKEである。緊張してロクに話もできなかったが、山本の動きを見た山田からこう言われたのは覚えている。

「おお、強いな! でも出られへんで。黒虎の選考会もタイミングがあるし、俺のタイミングやからなあ」

【次ページ】 団長の山田からも「お前に懸けてよかった」

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