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「藍にとって石川祐希とはどんな存在?」の問いに、高橋藍は何と答えた? 同郷の先輩・福澤達哉に明かした“激動の1年”と“日本代表への思い”
posted2024/11/22 17:01
text by
藤森三奈(Number編集部)Mina Fujimori
photograph by
Asami Enomoto
激動の1年を振り返る
福澤 今回は、全然つかまらないアスリート、高橋藍選手に来てもらいました。
高橋 アハハハハ。よろしくお願いします。
福澤 2024年の高橋選手を振り返ると、4月まではイタリアのモンツァでプレーをしてプレーオフ決勝まで行きましたよね。その後めまぐるしく、ネーションズリーグ、オリンピックとあって、日本のサントリーサンバーズに移籍し、10月にはSVリーグが開幕しました。激動の1年だったと思いますが、自身で振り返るとどんな1年でしたか。
高橋 パリオリンピックに向けてイタリアで挑戦して3シーズン目でした。最終的に決勝まで進出することができて、自信をつけて代表に戻ってこられました。オリンピックを迎える大事な年としては、いいつなぎができていたと思います。しかし、オリンピック前に足首を痛めてしまい、万全な状態でオリンピックに臨めなかったことには悔しさがありました。オリンピックではメダルを目指していたし、自分自身もオリンピックに懸けた年だったので、そこで思い通りの結果が出せなかったのは悔しいです。でも新しい経験もできましたし、次につながる大きな年になりました。そこでSVリーグという違う環境でやることを決めたわけですが、今回のオリンピックで足りなかったものを、SVリーグで埋めていきたいと思っています。
京都を制する者が日本を制する
福澤 なるほど。まずは、私と高橋選手の関係ですが、実は京都出身ということで同郷なんですよね。年齢は、藍が今何歳?
高橋 23歳です。
福澤 15歳差か。数字にすると恐ろしいな。
高橋 アハハハハ。
福澤 私が洛南高校、高橋選手が東山高校出身ということで。私も2004年(高校3年)のインターハイで優勝していますが、高橋選手の1個上の大塚達宣選手(洛南高校出身)や、高橋選手率いる東山高校が春高で優勝をして、「京都を制する者が日本を制する」なんて言われたんですよね。
さかのぼると、春高で初めて京都が優勝したのは1991年の花園高校なんです(第22回大会)。今ビーチバレーをされてる西村晃一さんがメンバーだった時です。それ以来京都勢の優勝がなくて、ようやく私がインターハイで優勝してという感じだったので、「京都を制するものは~」なんていう時代ではなかったんです。
それが今や、“たつらんコンビ”(大塚達宣&高橋藍)の京都予選(洛南高校と東山高校の京都府予選決勝)から始まり、京都出身の選手が活躍すると私も嬉しかったです。それで、春高が終わってすぐに代表に呼ばれ、東京五輪へという流れになるのですが、本人的にはどこまでイメージできていたんですか。