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日々是バスケBACK NUMBER
「八村が覚悟を決めたように語りだした…」八村塁の“協会批判”はなぜこのタイミングだった? NBA会見で一体何が「“河村勇輝と再会”から一転…」
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byUSA TODAY Sports/Reuters/AFLO
posted2024/11/18 11:02
日本代表に関する発言が話題になっている八村塁(26歳)
会見の終盤、日本語での質疑応答で「NBAの場で河村と会い、代表でチームメイトだったときの思い出が蘇ったか」を問うものだった。最初に八村から返ってきたコメントは河村を励ます言葉だけだったため、質問した記者が「日本代表の思い出とかは?」と再質問した。マイクがない状態だったこともあり、八村はそれを現在の日本代表について聞かれたと受け止めたようで、代表についての自分の意見を語り始めたのだ。
これまで、八村は代表について聞かれるたびに、心のうちに隠すように当たり障りのないことを言うことが多かったのだが、この日はまるで覚悟を決めたかのように語りだした。ちょうど同じ日に日本ではアジアカップ予選に向けた新代表チームの公開練習が行われたタイミングだったため、日本代表やトム・ホーバスHCに関するニュースを目にして、自分の中で思うところがあったのだろう。会見場という場での意見なら、日本でも映像を見られることをわかっていたのかもしれない。
「僕としてはあまり言いたいことではないんですけれど」と前置きをしたうえで、八村は、日本代表に関する彼なりの意見や思いを話し始めた。少し長いが、まずはその全文を掲載しよう。
日本代表に関するコメント全文
「日本代表として僕もずっとやってきていて、今まで思っている中で、やっぱりちょっと日本代表のやり方というか、そういうところがあまり僕としては嬉しくないところがあって。日本代表としてやっているなかで、僕もNBAでやっているなかで、チームの強化というか、子供たちのためとか、日本のバスケを強くしていくためにやってきている感じが僕はあったんですけれど、日本代表のなかでその目的じゃなく、僕が思うには少し金の目的があるような気がするので。そういうところではやっぱりもうちょっと……。僕もそういう話はしたんですけれど。
あとコーチのことについても話したんですけれど、やっぱりコーチも日本代表にふさわしいコーチ……僕ら日本代表の男子のトップのプレイヤーたちなので。そういう男子のことをわかっている、プロとしてもコーチをやったことがある、そういう人がコーチになってほしかったので。今回こうやって、そういうふうになってしまったのは僕としても残念だと思っていますし。そういうのは日本代表にも話しての結果の、そういう彼らが決めたことなので。僕としてはそういう姿勢でやっているんだなと思うんで。
でもその中で、子供たちもやっぱりこうやって見ているので。そういうところで僕もNBAで頑張って、日本のバスケが強くなるように頑張っていきたいなと思います」