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審判に文句「3年間でイエロー45枚、レッド6枚」31歳ブライトン新監督“やんちゃな選手時代”も…三笘薫27歳が証言する素顔「普段からよく話しますよ」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2024/10/26 17:22
10月19日、アウェイでのニューカッスル戦。三笘薫は今季初のベンチスタートとなった
監督としては、もちろんニューカッスル戦で勝利が欲しい。勝ち点3を掴めばチームは2連勝となるだけに、「エース三笘」を強行で先発させる選択肢もあったはずだ。一方、プレーヤーの立場からしても、指揮官から先発の「GOサイン」が出たら、断る選手は少ないだろう。
だが三笘が「監督が考慮してくれた」「サポートがあって」と明かしたように、2人は話し合いの末にベンチスタートで合意した。
アメリカ生まれのドイツ人指揮官は、弱冠31歳。三笘とも4つしか年が違わない彼は、プレミアリーグ史上最年少監督である。たしかに間近で見ると、その姿や表情は選手と見まがうほど若々しい。
三笘によると、指揮官とは「普段からよく話していますよ」。「いつも積極的に選手とコミュニケーションを取る人。戦い方として、やりたいことがハッキリしている。それをできるかどうかで、試合に出るか出られないかが決まる」と話す。
実際にニューカッスル戦でも、途中出場前の三笘がテクニカルエリアでヒュルツェラー監督と念入りに話し込む場面があった。
タッチライン際でアップを続けていた三笘がベンチから呼ばれ、ユニホームに着替え終わったのは後半10分。その後、三笘は指揮官と約5分間にわたり断続的に言葉を交わした。一方的に指示を受けるのでなく、三笘から監督に質問をぶつける場面も。投入前の会話について、三笘は明かす。
「投入直前で、自分と交代する選手が替わった。そこの指示と、他の選手がどう動くかというところを確認しました。さらに、自分の守備のところ。(日本代表戦の影響で)チームトレーニングでも、試合出場組に入っていなかった。そのため、自分の入り方について、僕からしっかりと聞かないといけないことがあった。入念に聞きました」
審判に文句「3年でイエロー45枚、レッド6枚」
ヒュルツェラー監督は、元選手である。ドイツの名門バイエルン・ミュンヘンの下部組織に入団したのは11歳のときだ。
20歳まで在籍したバイエルンではトップチーム出場は叶わず、セカンドチームでプレーを続けた。ドイツの名門で叩き込まれたのは「勝利至上主義」。本人によると、ピッチを離れたら物静かな青年だったが、戦いの場になると、その振る舞いは常軌を逸していたと言う。