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甲子園優勝「あの喧騒」から1カ月…秋大会で京都国際“まさかの”4回戦負け 指揮官のこぼした本音「現実をちゃんと受け止めないといけない」

posted2024/10/05 11:01

 
甲子園優勝「あの喧騒」から1カ月…秋大会で京都国際“まさかの”4回戦負け 指揮官のこぼした本音「現実をちゃんと受け止めないといけない」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

甲子園でも活躍した2年生サウスポーの西村一毅。秋大会でも好投を見せたが、4回戦で京都外大西に敗れた

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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Hideki Sugiyama

 9月23日に行われた秋季京都大会4回戦。京都国際と京都外大西との一戦は1点を争う大接戦となった。

 試合は1-1のまま延長タイブレーク戦に突入し、11回までもつれた激戦は3―2で京都外大西に軍配が上がり、京都国際のセンバツ大会の出場は極めて厳しくなった。

 11回を完投し、18奪三振の快投を見せたエースの西村一毅(2年)は、夏の甲子園で4試合24イニングに登板し、被安打11、自責点0、14奪三振、防御率0.00と圧巻の数字を残した注目の左腕だ。そんな大黒柱を擁しながら、勝ち続けることの難しさを感じる一戦となったが、小牧憲継監督は“早すぎた秋”をこう振り返る。

「5月くらいから秋を見据えてちゃんとチームを作っていなかった僕のマネジメント不足です。ウチはスタッフの数が少ないので、夏までのチームと並行してBチームの練習試合をするにしても手が回らない。紅白戦をするにしても新チームを見据えられるほど戦力も厚くないので……。甲子園で優勝した瞬間、正直に言うと“秋、どうしよう”って思ったんですよ」

 甲子園の決勝に進んだことで、実は2学期の始業式が1週間延びたのだという。いわば夏休みが1週間“延長”され、秋への準備時間ができたことになるが、まずは実戦を積むために練習試合をこなすことを優先した。

「付け焼き刃ではないですけれど、まだ夏休みの学校にお願いして練習試合を何試合か組ませてもらえました。ただ、うちは新チームが始まると基本的な練習からスタートするので、そこを飛ばして練習試合からチームが始まったことで、最終的には“ごまかしきれなかった”というのもありますね」

甲子園優勝という快挙で生じた「誤算」

 新チームを何とか船出させた傍らで、甲子園で優勝したことで公式の表敬訪問や学校での祝勝会、優勝特番のTV取材など未経験の行事が短期間に押し寄せた。今までにない生活リズムによって、秋への準備に集中できなかったことも確かだ。

「でも、それを踏まえて準備をしておかないといけなかったです。それが僕の失敗ですね。秋は試合が1週間おきにあります。センバツに行けるか行けないかは抜きにして、公式戦で勝っていくことで秋は1週間ごとに成長できるんです。だから1試合でも多くやらせてあげたかったですね。今の1、2年生には申し訳ないと思っています」

【次ページ】 秋大会は「典型的な負け試合でした」

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