熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「モリヤス采配は100点満点!」ブラジル人記者がホメた中国戦…MVPは三笘薫でも伊東純也、南野拓実でもなく「ゴールはご褒美」バーレーン戦も展望
posted2024/09/10 11:04
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Kiichi Matsumoto
「素晴らしい試合。文句の付けようがない」
ブラジルのスポーツメディアきっての日本通であるチアゴ・ボンテンポ記者は、9月5日に行なわれた2026年ワールドカップ(W杯)アジア3次予選(全10試合)初戦の中国戦における日本代表のプレー内容を激賞した。
ウエダとマチダの動きがエンドウの先制弾を呼んだ
――まず、この試合の日本の先発メンバーをどう思いましたか?
「日本のほとんどのメディアと同様、僕も4-4-2のフォーメーションを予想していた。3-4-3で、しかも両翼に堂安律(フライブルク)、三笘薫(ブライトン)というウイングタイプの選手を起用し、トップ下の久保建英(レアル・ソシエダ)と南野拓実(モナコ)、そしてCF上田綺世(フェイエノールト)と5人のアタッカーを起用したことに驚かされた」
――日本は、2018年と2022年のアジア3次予選初戦でいずれもホームで敗れるという極めて苦い経験をしています。
「ホームでの初戦を落とすのは、状況としては最悪だ。それだけに、森保一監督はこの超攻撃的な布陣を敷いて積極的な姿勢を示したのだと思う」
――埼玉スタジアムを埋めた5万人超の観衆の後押しを受け、日本は立ち上がりから中国を押し込む。前半12分、久保が蹴った左CKをMF遠藤航(リバプール)がヘディングシュートを放って先制します。
「上田とセンターバックの町田浩樹(サンジロワーズ)らが中国のDFをブロックして遠藤を完全にフリーにさせたのが功を奏した。早い時間帯に先制したことで、選手たちは精神的な重荷から解放されたはずだ」
ミトマとミナミノが…ゴラッソだった
――その後、やや攻めあぐねましたが、前半終了間際、堂安の右からのクロスをファーサイドで三笘が頭で合わせ、追加点をあげます。
「完璧なクロスに完璧なヘディング。前半のうちに追加点をあげることができたのも、非常に重要だった」
――後半、中国は4バックから5バックに変えて守備を強化してきました。