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“タメ口”で「なみ」「ちぃ」と呼び合い…シダマツの意外な関係性「志田千陽が松山奈未に惚れ込んだ」笑顔の銅メダルのウラ側「なみ泣きすぎ(笑)」
posted2024/08/06 12:21
text by
齋藤裕Yu Saito
photograph by
Ryosuke Menju/JMPA
いつからだろう。バドミントンの女子ダブルスペアを4文字に略すようになったのは。オグシオ、スエマエ、フジカキ、タカマツ、フクヒロ、ナガマツ……。思い浮かぶ五輪出場のペアだけでもこれだけいて、カタカナで4文字の愛称を持つ。世界ランク4位、志田千陽・松山奈未のシダマツペアもその系譜に連なる。
中国でも大人気…「シダマツ」志田千陽の華やかさ
シダマツとはどんなペアか。2人は「シダマツらしさ」についてこう語っている。
「笑顔で戦ってる時っていうのが1番シダマツは強いなって思いますし、それがシダマツらしさなのかなと思っています」(志田)
「同じです。全部言ってくれました」(松山)
松山がよくその言葉をなぞる志田は、1学年上の先輩だ。志田はバドミントンが盛んなアジア圏で絶大な人気を誇っており、今回のバドミントン代表選手の中でInstagramのフォロワー数がダントツ1位の約73万人。アイドルグループの乃木坂46が好きな志田はファンの投稿にもストーリーでできるかぎり反応。どんなボールも拾うプレー同様、“神対応”を見せている。
ひとプレーごとに見せる、操り人形のように手足を大きく使ったリアクションも人気の要因のひとつ。腰から上半身を折りたたんで見せたかと思えば、「ダメダメ」と言い聞かせるようにラケットを振り回す。
用具を入れるバッグも派手だ。クロミのマスコットホルダーや山下美月(元乃木坂46)のグッズなど10個ほどをつけ試合に臨む。光り輝く髪留めのピンも5個以上着用。そんな言語を問わず伝わってくるキャラクターが国内外で注目を集めている。
マレーシアとの3位決定戦後には、なぜか中国メディアが来襲。約20名の日本記者の輪に加わる。天津から来たという男性記者に聞くと「志田さんはキレイで、可愛げがあって中国でも大人気。中国の地上波でも志田さんを取り上げていました。だから話を聞きに来たんです」という。
また別の記者は「中国ではあまりの人気に、準決勝で強烈なスマッシュを打つペアのシャトルをさばく志田さんがかわいそうだと同情論が巻き起こりました。中には日本に勝ってもらって決勝で見たいというネットの声もありました」と解説。その後、本人を目の前に取材そっちのけで写真撮影を求めていた。実際、TikTokをはじめとした動画サイトには志田のプレーやプレー後の仕草が日本語以外の言語でまとめられており、人気の高さが伝わってくる。