「練習で言えば、やっぱりあの負けず嫌いな性格から来る『もう1本、もう1本』という貪欲さだったり、体の管理もいろいろと取り組んでいた印象があります。食についても、いいと思ったらずっと同じものを食べたりする人なので。たぶんもともときっちりしたタイプですね。練習着とかのたたみ方も全部決まっていて、正しくきっちり並べる。そういう性格にも起因しているのかもしれません。

　とにかく、続けることは簡単なことじゃない。イタリアに行く時も『トップに行く』という目標を立てて、おそらくそこに行くまでの細かい目標も決めていたと思う。単にスーパーな選手というだけでなく、その裏付けがちゃんとあって、なるべくしてそうなっている選手だなと感じます。　

　僕自身は運がよかったなと思います。もちろん彼がいたことで、日本バレーが今強くなっていると思いますし、欠けちゃいけないピースなのは間違いないですけど、僕はそういう選手と一緒にできたので、非常に幸運だなーと思いますね」

　ともに日の丸を背負い世界と戦った日々に想いをはせる。

　石川キャプテンが率いる日本代表が、一時代の集大成となるであろうパリ五輪でどんな戦いを見せるのか。

「さすがにパリに観にいくのは無理ですが。自分の練習に必死なので（笑）」

　柳田は日本から、結実の時を見守っている。

（全3回）

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「キーマンは関田誠大」柳田将洋が語る“男子バレー52年ぶり五輪メダル”への可能性「判断力は世界一。攻撃陣を100％以上生かせるセッター」