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「古賀紗理那は幸せをアピールすればいい」「石川祐希&真佑兄妹にはテレビ出演を」眞鍋政義監督が明かす“女子バレー人気アップ大作戦” 

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眞鍋政義

眞鍋政義Masayoshi Manabe

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posted2024/07/02 17:00

「古賀紗理那は幸せをアピールすればいい」「石川祐希&真佑兄妹にはテレビ出演を」眞鍋政義監督が明かす“女子バレー人気アップ大作戦”<Number Web> photograph by Volleyball World

バレーボール女子日本代表。パリ五輪出場を決め、ネーションズリーグファイナルでは決勝進出、イタリアに敗れたものの銀メダルを獲得した

「石川、おまえ日本代表のキャプテンやろう。俺はやっぱりバレーボールも、サッカー、野球のように人気スポーツにしなきゃいかんと思う。柔道の阿部兄妹もええけど、石川兄妹もすごいぞというのを、もっとメディアでアピールしてくれ。バレー界のために」

 石川は「分かりました」と快くオーケーしてくれた。そこで、すぐにフジテレビのプロデューサーと相談。「ボクらの時代」という番組に兄妹揃って出演させることになった。ゲストが3人でトークを繰り広げる番組で、もうひとりは日本バレーボール協会会長の川合俊一さんにご登場願った。

パリ五輪までに男子バレーの人気を上回る

「眞鍋は監督なのに、そんなプロデューサーのようなことまでやっているのか?」と疑問に思われる方もいるかもしれない。もちろん、勝つこと、オリンピックに出場することが私の最重要課題だ。一方で、女子バレーの人気を上げることも代表監督の使命だと思っている。「パリまでに男子の人気を上回る」。もしかしたらメダルを獲るより難しいかもしれないが、それも私の目標なのである。

  これはいろんな方から指摘されたが、東京オリンピックの女子代表の名前を言える人が世間にどれだけいるだろうか? 古賀紗理那はバレー界では有名だが、かつての竹下佳江や木村沙織のように、老若男女、誰もが知っているスター選手とまではいかない。東京オリンピックの代表チームは、良くも悪くも監督の中田久美が一番の有名人だった。

テレビを積極的に使うメディア戦略

 人間は注目されると変わる。人気が出て応援されればされるほど、スポーツ選手はがんばるようになる。メディアからの取材は、世間の注目度のバロメーターだ。メディアに取りあげられて人気が出れば、選手のモチベーションも上がる。監督として、それを利用しない手はない。マスコミの力を借りて選手のやる気を引き出すのは、強化策のひとつでもあるのだ。

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