虎今和歌集BACK NUMBER
「満塁でクリーンアップが返せない…」阪神“5月後半の大苦戦”を、虎党歌人が詠む「ピッチャーに苦労をかけてすみません私が代わりに謝ってくる」
posted2024/06/04 11:05
text by
池松舞Mai Ikematsu
photograph by
Kiichi Matsumoto
交流戦突入時は首位だった阪神タイガース。『野球短歌』(ナナロク社)の著者で作家・野球歌人の池松舞氏が鬼門の交流戦に突入した「5月後半」を詠んだ。<「5月前半」編はこちら>
打線テコ入れが見事的中
5月16日 中日―阪神 ○ 4-9
4番に起用した原口文仁が3ラン本塁打を放つなど大幅に入れ替えた打線が機能した。西勇輝は先発5試合目にして今季初勝利。
もうずっと西に勝ちをと願ってたイメージだけなら四勝してる
大山の代わりに入った原口の打球の行方を夢といいます
見たことのないスタメンでざわついて勝ったあとでもざわついている
岡田にしか組めない打線だこんなのは大地に種をまくようにして
待っている大山をずっと待っているいつまでだって待っているんだ
青柳が6回4失点
5月17日 阪神―ヤクルト ● 2-4
先発・青柳晃洋が村上宗隆に3ラン本塁打を浴びるなど6回4失点。打線も1~3番がノーヒットとつながりを欠いた。
二年まえ青柳は輝いていただれよりすごい球を投げてた
外国の団体客がヤクルトのビニール傘で踊るスタンド
ビーズリーが今季初勝利
5月18日 阪神―ヤクルト ○ 1-0
4番・大山悠輔のタイムリーで4回に先制。今季初先発のビーズリーが5回無失点、石井大智ら救援陣の好投も光った。再び単独首位に浮上。
スタメンを外れたあの日をきっかけに虎の四番に目覚めの兆し
ワンバンを止めてなおかつランナーを梅野はアウトにしてみせる!
まっすぐで勝負したがる中継ぎの石井の背中が西陽で光る
ウイニングボールを受け取りビーズリーだいじにだいじにポッケにしまう