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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「プレミアに移籍すると言い続けたら現実になった」ルートン電撃加入から3カ月…橋岡大樹、何が変わった?「とにかく残留したい。いや、します!」
posted2024/05/10 17:02
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph by
Yudai Emmei
プレミアリーグのルートン・タウンFCへ電撃移籍――驚きのニュースから3カ月が過ぎた。サッカー日本代表・橋岡大樹(24歳)は世界最高峰の舞台で懸命にもがいている。来季の行方を占う激しい残留争いに身を置く中で、着実に掴みつつある手応え、そして微かに芽生えた自信とは……。後編は、“大物”にもビビらない底抜けの明るさとコミュニケーション力に迫った。〈全2回の2回目/前編から読む〉
長いストライドを活かしてダイナミックに縦へ仕掛け、クロスを狙う。これがサイドバック・橋岡大樹の代名詞だ。ただし、彼が積極的に仕掛けるのは、試合中だけではない。
今年3月30日、プレミアリーグ第30節トッテナム戦終了直後のことだった。相手の大エースであり、昨季、アジア人として初めてプレミアの得点王に輝いたソン・フンミンが主審と雑談をしていた。そこに背後から、橋岡が忍び寄った。トントンと肩を叩いて耳元で何やら囁くと、ソン・フンミンも笑顔で振り返る。そのまま互いに肩を抱いて、楽しそうに話していた。
「会話の中身について、いろんな人に聞かれるんですけど、本当にたわいもない内容なんですよ。直前の代表ウィークのことを話しただけで。僕が勘違いして、『韓国、ホームでタイに負けちゃったね』って言ったら、ソン・フンミン選手に『いやいや、引き分けだよ』ってつっこまれました(笑)」
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たとえ相手がどれだけ有名な選手でも、自分より年齢が上でも、物怖じせずにコミュニケーションを取る。この姿勢も、橋岡がファンやチームメイトに愛される理由なのだろう。
「だってソン・フンミン選手は、同じアジアの、しかも隣国のプレーヤーですから。せっかくの機会なんで『話さなきゃ』と思って。僕は周りから社交的なキャラだと思われて、よく『どうしたら人と仲良くなれるか』と相談されるんですけど、本当に何も考えてないんです。自分がしたいことをしてるだけなんですよね(笑)」