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誹謗中傷は「見ないようにしています」…“日本最速女子大生”だった道下美槻(22)がそれでも「SNSのプラス面に目を向けたい」と語るワケ 

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山崎ダイ

山崎ダイDai Yamazaki

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photograph by(L)Nanae Suzuki、(R)AFLO

posted2024/05/09 11:04

誹謗中傷は「見ないようにしています」…“日本最速女子大生”だった道下美槻(22)がそれでも「SNSのプラス面に目を向けたい」と語るワケ<Number Web> photograph by (L)Nanae Suzuki、(R)AFLO

今年の4月から積水化学に入社した女子陸上の道下美槻。立教大学時代は関東インカレ800mで優勝するなど中距離を軸に活躍

 大学入学に際して道下が目標に掲げたのは、陸上競技をはじめた頃からの夢でもあった「日本選手権に出ること」だった。

 ところがコロナ禍の影響で10月に日本選手権が延期されたこともあり、期せずして1年目にして1500mでその目標を叶えることができてしまった。しかも、初出場にもかかわらず予選を突破するおまけつきだった。

「結果的に決勝では9番だったんですけど、その時に優勝した田中(希実、NewBalance)さんとか卜部(蘭、積水化学)さんとかと一緒に走って、『この人たち、すごくかっこいいな』と感じて。そこで『自分ももっと上のレベルで競技がしたいな』『日本選手権に出るだけじゃなくて、トップで勝負したいな』という風に思ったんです」

 目標を叶える喜びや、自己ベスト記録をマークする嬉しさを久しぶりに感じた。

転機となったクラブチーム「TWOLAPS」への参加

 競技の楽しさを思い出した道下は、翌年2月、ひとつのアクションを起こす。800mの元日本記録保持者である横田真人氏が代表を務めるクラブチーム「TWOLAPS」への参加を決めたのだ。

「中学時代の顧問の先生が横田さんと顔見知りだったこともあって、そこで連絡先を教えていただいて。それで自分から電話をかけて『チームで練習したい』と直談判しました。何回か面談をした上で、大学の部活との調整もできるようにして、無事にチームに入れてもらえることになりました」

 道下にとって立教大の良さは自らメニューを考え、能動的にトレーニングができる環境にあった。その一方で、日本のトップクラスを目指すのであれば、トレーニングの知識や練習強度のことを考えると、ひとりでは限界があることも事実だった。

【次ページ】 順風満帆の大学陸上生活も…暗転は4年目に

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