ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
「五輪への思い? うーん、あまりないです」松山英樹は本音をぶっちゃけてたけど…ゴルフ五輪代表争いが熾烈「男子ほぼ残り1枠」「女子は大混戦」
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byKatsuragawa Yoichi
posted2024/05/03 06:02
東京大会に続き、パリ五輪に出場濃厚な松山英樹(32歳)
LAで約2年ぶりのツアー優勝を飾る直前、松山の世界ランキングは55位まで低迷していた。当時の日本勢の2番手はDPワールドツアー(欧州ツアー)で初優勝したばかりで、75位にいた星野陸也。松山は2013年6月から10年以上も守ってきた日本勢最高位の座から、ついに腰を上げる時が来てもおかしくない状況にいて、そしてそれを回避した。改めて、五輪を意識せざるを得ないスケジュールになった。
ちなみに、ジェネシス招待の会場リビエラCCは、28年LA五輪の開催コースに決まっており、4年後、彼がどんな立場にいようとも「松山×五輪」の話題は(本人がどう思おうとも!)事欠かないはずである。
東京五輪と同じ形式、代表選考のルールは?
さて、五輪のゴルフ競技も開幕まですでに100日を切った。直近2大会を経て、団体戦や男女ミックスによる国別対抗といった競技形式のアイデアが毎度出てはくるが、リオ、東京に倣い、パリも男女別の個人種目。一般的なプロゴルフ競技と同様、4日間72ホールのストローク形式で争われる。先に行われる男子は8月1日、女子は7日に始まる。
出場人数は男女それぞれ60人ずつ。選出システムをおさらいする。代表選手は個々の「五輪ランキング」なるもので決まり、この順位は世界中のプロゴルフ競技の成績によって週ごとに推移する、前述の世界ランキング(男子:オフィシャルワールドゴルフランキング、女子:ロレックスランキング)が基になる。
男子は全米オープン終了のタイミングの6月17日付、女子はKPMG全米女子プロ選手権終了時の同24日付の世界ランクで決定。1位から15位までの選手は自動的に選出されるが、1カ国・1地域につき4人までというルールがある。15位以内に5人以上の選手がひしめく国は、まさにトップレベルの争いが繰り広げられるわけだ。実際に男子の最新ランキング(4月28日付)では、米国勢が15位までに8人もいる。それ以下の選手については、ランク順に各国・地域2人まで。フィールド上限の60人に達するまで選抜される。