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「だってタケ上手いから」バスクの少女が久保建英推し、肩ポンポンされたボールボーイは…“画面に映らない愛されぶり”をカメラマンは見た
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/04/21 17:00
シーズンが佳境を迎える中、久保建英はレアル・ソシエダをどれだけ引き上げることができるか
パスを受けて、冷静にターンすると倒れ込んだ。
即座に鳴らされたペナルティーキックを示す笛は、一方には歓喜の、そしてもう一方には悲哀の音となったはず。
ロサノのターンのタイミングで、スベルディアの指がかかったユニホームが大きく伸び、まるで振り回して倒したように見えてしまった。気合いの裏返しでもあったが、軽率なプレーによるPK献上とレッドカードであったことは否めない。
このPKは、先制点を決めているアドリ・エンバルバが冷静に決めきり、2-2で試合は決着を迎えた。
終了の笛とともに、放心したかのような久保が
終了の笛と共に、久保からはどっと力が抜けて放心したように、また相手選手と健闘を讃えあう際には悔しさを隠しきれない――そんな風に感じられた。
残り7節の中に3強との戦いを残すソシエダにとっては、最下位のアルメリアからは確実に3ポイントを獲得したかったはずだが、最後の最後に貴重な勝ち点がすり抜けていってしまった。
この日の2失点は、どちらもミスと不運が重なり合ったような失点だった。ミスがつきもののサッカーにおいて、100パーセント失点を避けることは不可能だろう。
そんな中で勝利するには“決めるときに決め切る”、という単純なところに行き着いてしまう。
ソシエダの攻撃を牽引する久保には、チームに勝利をもたらすゴールを期待してしまう。
次節は21日、古巣ヘタフェのホームでの一戦となる。