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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「ジュンヤ・イトウをフランス代表に呼ぶべきです」マクロン大統領夫人が…在仏英国人記者の伊東純也ホンネ評「女性問題後も歓迎は変わらない」
text by
イアン・ホーリーマンIan Holyman
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/04/20 17:00
3月シリーズは日本代表未招集だったが、スタッド・ランスで活躍を続けている伊東純也。フランスでの“リアルな評価”はどんなものか
ここでは事の詳細は割愛するが、日本のタブロイド誌に性的暴行の疑いを報じられ、当時参加していたアジアカップの日本代表から外されてしまった。日本サッカー協会は、「選手の心身の状態を考慮して」、そう決断したという。
だがフランスに戻ってきた伊東を待っていたのは、弾劾でも、白眼でもなかった。
「この日本代表フォワードの人間性とクオリティー、振る舞いを、このクラブが疑ったことは一度もないため、伊東純也は今後もすべての活動を続ける」と2月1日にスタッド・ランスは正式な声明を発表した。
「スタッド・ランスは、その告発を明らかにする決定的な要素を待っている。そして関連する司法手続きを注視していく」
日本代表がイランに1-2で敗れたアジアカップ準々決勝──伊東がいれば、結果は違ったかもしれない──の約1週間後、スタッド・ランスの背番号39はFCロリアンとのアウェー戦(0-2)でフル出場し、翌週のホームでのRCランス戦(1-1)で先制点をアシストしている。日本代表もスタッド・ランスも、それぞれに伊東の扱いが違っても、問題視してはいないようだ。
「イトウに関する問題は、ここには一切ない」
伊東はその後、女性側を「虚偽告訴罪」で逆告訴し、2億円の賠償を求める民事訴訟を起こした。これにも、スタッド・ランスは完全にサポートする姿勢だ。
「彼はここでずっと歓迎されてきた。それは今も変わらない」と話したスティル監督は、復帰後の伊東をずっと先発で起用している。
「プレーする権利を剥奪されないかぎり、彼はここでプレーする。私たちにとって重要な選手であり、伊東に関する問題は、ここには一切ない」
なお伊東以外のケースでも、フランスのリーグ・アンに戻ってきてプレーを続けている選手もいる。伊東のケーススタディのために――それについても触れていこう。<つづきは第2回>