2023年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「なんでヘンダーソンは決勝いけへんかったんや」疑問の声も…M-1ラストイヤーコンビが味わった“恐怖の数秒間”「敗者が酒を飲み続けた夜」
posted2024/03/24 11:08
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Shigeki Yamamoto
そのヘンダーソンのNumberWebインタビュー。2人が明かす、号泣の舞台ウラ。【全3回の中編/前編、後編へ】
◆◆◆
“恐怖の数秒間”
――おそらく今大会で、ヘンダーソンほど寿命の縮まりそうな判定を経験したコンビはいないのではないでしょうか。ラストイヤーという立場で準決勝の決勝進出者の発表、敗者復活戦のAブロックでのジャッジ、そして敗者復活戦の最終的な勝者を決めるファイナルジャッジ。
中村フー いちばん怖かったのはAブロックのジャッジでしたね。ノックアウト方式の。負けたら、今度こそ、ほんま終わりじゃないですか。その結果が、あと数秒で出んねや……という。
――敗者復活戦は7組ずつ、A、B、Cの3ブロックに振り分けられ、ノックアウト方式でまずは各ブロックごとの勝者を決める。そして、残った3組の中から今度は5人の芸人審査員によって1組に絞られる方式でした。ヘンダーソンはAブロックのトリで、6番手で登場したママタルトとの決選投票になりました。
中村 ママタルトがめちゃめちゃウケてたんで、これを超えられるのかというのはありましたね。
子安裕樹 まあ、あそこは勝ててよかったな。ほんまに。
――投票率41%のママタルトをヘンダーソンが59%で上回り、まずはAブロックを突破しました。
中村 舞台を降りたタイミングでママタルトの2人が「がんばってください」ってハグしてくれたんですよ。あれにはグッときましたね。
子安 ええやつらやな、と。決勝進出者の発表のときもそうでしたけど、全体的に東京の方がおめでとうって言えるやつ多い気がしますね。
中村 大阪の方がひねくれてるよな(笑)。東京の人の方があったかい。
「いらんことすな、いらんことすな…」
――そして、いよいよ敗者復活戦のファイナルジャッジを迎えるわけですね。